ジャズ界の巨匠ハービー・ハンコックは、8年振りの新作にケンドリック・ラマーやサンダーキャット、スヌープ・ドッグ等を客演に迎えた。コンセプトは「世界中の人々を1つにする事」だという。
ハービー・ハンコックは、新しいアルバムにケンドリック・ラマー、サンダーキャット、フライング・ロータス、スヌープ・ドッグといった豪華なゲスト陣を迎えるとサンディエゴ・ユニオン・トリビューン誌が報じた。
「制作を通じて若いアーティストから学ぶ事は本当に多いよ。」とハンコックは語った。「常に新しいものを吸収していきたいんだ。今までのようにアルバムを作って、リリースして、プロモーションをして、ライブをして、しばらくして新しいアルバムに取りかかるという流れは考えていない。今は2曲リリースして、少し後にもう2曲を出すなんて事も有効だ。今は新しい時代で、どこに線を引くかはアーティスト次第なんだよ」。
現在77歳になるハンコックのアルバムには、サックス奏者のカマシ・ワシントンやキーボード兼サックス・プレイヤーであるテラス・マーティンといった現行のジャズ・シーンを牽引する新しい才能も参加している。テラス・マーティンはケンドリック・ラマー、スヌープ・ドッグ、YG、トラビス・スコット、タリブ・クウェリ達の楽曲をプロデュースしており、ローリングストーン誌がマーティンに行ったインタビューによると、ハンコックのアルバムにはロバート・グラスパーやデリック・ホッジも参加しているという。
更にハンコックと同じくマイルス・デイビス・クインテットのメンバーであったサックス奏者のウェイン・ショーター、西アフリカを代表するギタリスト、リオーネル・ルエケとインドのタブラ奏者であるザーキル・フセインこのアルバムに参加している。
「このアルバムのコンセプトは、世界中の人々を1つにする事だ。アメリカ人だけではなく、イタリア人だけでもなく、日本人だけでもない、この地球に生きている人間として皆が協力できるようにサポートする事を目的としている」とハンコックは語った。「世界が1つになる事は本当に重要で、我々は近い将来この課題に向き合う事になる。今世界で起こっているような、国同士が争うといった事は滅びなければいけないんだ。」
ハービー・ハンコックの新作は2010年に発表された『ザ・イメージ・プロジェクト』以来のアルバムとなる。