カーディ・Bのデビュー作やインディ・ロックの注目作など、ストリーミングで楽しむ必聴10作品

カーディ・B『インベージョン・オブ・プライバシー』(ローリングストーンUS版の紹介動画より)



6:ホップ・アロング『Bark Your Head Off, Dog』
フィラデルフィア出身のインディ・バンドの通算3枚目のアルバムは親密な雰囲気の中で激変する感情や暴露が出現する。ジョン・ドランは次のように考察する。「その背景となるのが、子供の頃に感じた恐怖という遠い記憶だったり、昨夜のバーでのケンカという生々しい記憶だったり。シンガーでギタリストのフランシス・クインランの歌声は、ドライなウィスパーから危険度レベル5のシャウトまでと幅広い。ホップ・アロングの2015年の傑作『Painted Shut』の大雑把にまとめられたギターロックに、メロディックなディテールとオーケストラ風のタッチアップを加えた今作は、80年代半ばのエルヴィス・コステロの文芸ポップ作品を向こう見ずにした作品のようでもある。いつも通り、彼らの新たな試みに溢れた野心作だ」
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7:ドクター・オクタゴン『Moosebumps: An Exploration Into Modern Day Horripilation』
ドクター・オクタゴンとは、サンフランシスコ在住プロデューサーのダン・“ジ・オートメーター”・ナカムラ、ターンテーブリストのアイコンのQバート、ブロンクスの異次元ラッパー、クール・キースが偶然集まったコラボレーションのグループ名だが、1996年のアルバム『オクタゴンエコロジスト』の成功でドリームワークスと契約した後、すぐに分裂している。その後もナカムラとキースの確執は続いたが、結局はフェスティバル出演を実現するために互いの悪意を葬り去って世間を驚かせた。そんな彼らが遅ればせながら、サイコ・ラップのクラシックと呼ばれる前作に続く新作をリリースする。モジ・リーブスは次のように書いている。「『Moosebumps』は前作のようなミニマリストの生々しいパワーは持ち合わせていない。前作よりも輪郭が曖昧なプロダクションで、奇抜な脱線、かくはん器のノイズのような効果音、Pファンクの影響が見えるコーラス(「Polka Dots」)などが収録されている。しかし、このトリオの他の作品と同じように、この作品も奇妙さだけは半端ない」
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8:E-40&B-Legit『Connected and Respected』
輝かしい日々を過ごしたグループThe Clickの活動を停止以来、初めてE-40と彼の従兄弟B-Legitが一緒にプロジェクトを行ったのがモブ・ミュージックのリバイバルといえる今作だ。モジ・リーヴスは次のように評する。「ブンブン唸るベースはボリュームMAXで、米ヴァレーホ育ちのラッパー2人は、女性の注目を集めようとマッスル・カーの中でわざとらしく仕事の話をする男のようなラップを展開する。“Straight Like That”や“Carpal Tunnel”は意欲的なストリート・ハスラーに助言を与えていて、“Carpal Tunnel”ではE-40が『ストリートのやり方は知ってる/俺のTシャツに染み付いている』とラップしている。米イェイエリア(=ベイエリア)のパイオニアであるE-40にはラップの魔術師という評判があるようだが、彼の他の作品同様に、この『Connected and Respected』もギャングスタ的お祭り騒ぎの中に巷の関心事を入れ込んでいる。“Fsho”でE-40がラッパーになる前にD-Boy(ドラッグディーラー)だったことを謝罪する一方で、B-Legitは『ミッションが見つからないときのことを覚えている/俺たちはキッチンにいた、俺たちはある任務を負っていた』と記憶を呼び覚ます。響き渡るB-Legitの大声はE-40の俗っぽい声と程よい対比を作り出している」
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9:ハインズ『I Don’t Run』
スペイン出身の4人組バンドの2枚目のアルバムを「インディ・ロックのリバイバリズムの宝石箱で、猫をかぶったサーフ・リックとモーリン・タッカーのドラム・ビートが真新しく聴こえる」とウィル・ハーミーズが評している。そして彼らのサウンドは「はじけるプラック、酔いどれたメロディシズム、ハードにきらめくギターだ」と。
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10:トム・ミッシュ『Geography』
J・ディラ後のビート・サイエンスと70年代のソウル・ジャズをミックスした23歳のイギリス人シンガー・ソングライター/プロデューサー/DJ/インストゥルメンタリストの初フルアルバム。ウィル・ハーミーズは次のように評する。「万が一、ミッシュが誰かをモデルにしているとしたら、それはジェイムス・ブレイクだ。しかし、(サウンドクラウドで楽曲を発表した後の)デビューアルバムでミッシュが作り上げた音像は、明るさが増し、古いレコードからのサンプルやブレークの数が減少し、ミュージシャンらしさが増した。トランペット、バイオリン、ジョージ・ベンソン風のギターが奏でる明るいパッセージがリラックスしたグルーヴを強調し、ソウルフルなハウス(「Tick Tock」)やディスコ・ファンク(「Disco Yes feat. Poppy Ajudha」)が時折ひょっこりと顔をだす。ゲストは、アメリカ人ラッパー(GoldLink、デ・ラ・ソウルのPosdnousことケルビン・マーサー)と次世代のイギリス人ラッパー(ロイル・カーナー、ポッピー・アジュダー)で、それぞれが適度な輝きをもたらしている」
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Translated by Miki Nakayama

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