──(笑)。二人は活動を始めて20年くらい経ちますが、音楽に対する向き合い方は変わってきていますか?ミナクマリ:最近思うのは、なぜ私たちは生きているのかというと、幸せになりたいからだと思うんです。そのために、例えばお金を稼ごうとか、お家を買うとか、人によっていろいろあるけど、そう思ったら、「幸せになるための音楽を作りたい」と思うようになりました。みんなが幸せになれるような、世の中というより、もうちょっと大きいものに役に立つようなことが、何か出来ればいいなと思い始めています。
ユザーン:僕は、タブラを始めたばかりの頃に精神状態が近くなっているかなと思います。とにかく練習の時間が欲しい、という。40歳って、アスリートだったら引退の時期じゃないですか。フィジカル的なピークは超えているはずの年齢になってしまっている。でも、僕はもっとうまくなりたいんですよ。もっと指が動くようになりたい。安定したリズム感を身につけたい。そして、それはきっと可能だとも感じている。
─なるほど。ユザーン:確かに20代の頃みたいな上達ペースではなくなってきているとは感じてます。だからこそ、しっかり練習をしたい。「今ある能力をなるべくキープする」とかではなく、自分なりの進化を続けたい。そしてスピードや瞬発力、想像力や表現力などをさらに身につけるためには、まとまった練習時間が絶対に必要なんです。
ミナクマリ:20年かけて、一周回った感があるね(笑)。
ユザーン:一周回って、10代後半の気持ち。「楽器がうまくなりたい」と思っています。
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