YOSHIKI涙のカムバック、X JAPAN復活10周年ライブを増田勇一が振り返る

ZEPP DiverCityにて開催された『復活10周年記念 X JAPAN LIVE 2018 アメリカフェス出演直前PREMIUM GIGS 〜YOSHIKI 復活の夜〜』

4月10日と11日に、『復活10周年記念 X JAPAN LIVE 2018 アメリカフェス出演直前PREMIUM GIGS 〜YOSHIKI 復活の夜〜』を開催したX JAPAN。今回はバンドを長年追いかけてきた音楽ライターの増田勇一氏による、11日のライブレポートをお届けする。

去る4月10日と11日の両日にわたり、『復活10周年記念 X JAPAN LIVE 2018 アメリカフェス出演直前PREMIUM GIGS 〜YOSHIKI 復活の夜〜』と銘打たれたX JAPANの東京公演がZEPP DiverCityにて開催された。今回の公演自体の持つ意味合いは、この長いタイトルのなかにすべて含まれている。

まず、このバンドが『X JAPAN 攻撃再開 2008 I.V. 〜破滅に向かって〜』と題された東京ドームでの三夜公演をもって復活を遂げたのは、今からちょうど10年前にあたる2008年春のこと。そして現在の彼らは、今週末からアメリカで2週にわたって開催されるコーチェラ・フェスティヴァルへの初出演を控えており(X JAPANの出演日は14日と21日)、さらに今回のライヴは、一時は今後ステージ上で激しい演奏をすることはほぼ不可能に近いとまで言われていたYOSHIKIにとっての、ドラマーとしての復活の場でもあった。約2500人収容というこのバンドにとっては狭すぎる会場設定だけに、当然のごとく両日とも公演チケットは完売。筆者は幸運にも、その第二夜の模様を目撃する機会に恵まれた。



開場時刻の遅延により、本来は19時に開演予定だったこの日のライヴが幕を開けたのは20時を過ぎてからのことだった。暗転した場内にお馴染みのオープニングSE「MIRACLE」が流れ、ステージ上段中央に設えられたドラムセット後方にYOSHIKIが悠然と姿を現すと、それまで言葉を発することを禁じられていたかのように静かだった観衆は、一気に熱狂。いつしかメンバー全員が配置につき、「JADE」の演奏が始まると、白煙が噴出し、タイトに研ぎ澄まされたバンド・サウンドの壁をToshlの歌声が突き抜けてくる。その瞬間からメンバーたちが視界から姿を消すまでの2時間少々の時間経過は、まさに名場面の連続といえるものだった。

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