三浦大知、ミュージックビデオでたどる「魅せ方」の変化

5. Unlock (2015)

菅原小春と2人きりでダンスバトルを繰り広げるコレオビデオが公開当初話題に。振付自体も菅原との共作。女性ダンサーとの共作はこれが初めてだった。三浦の作品の中でも特に緩急の激しいダンスで、鍵をかけるような全身の動きで「lock」を表現している。モノクロで統一されたシリアスな世界観は、オープニングテーマに起用されたドラマ『ゴーストライター』の内容ともリンクしている。

6. music (2015)
ソロデビュー10年目という節目に、音楽の楽しさについて歌ったナンバー。これまでにないキャッチーさと陽気さを持ったポップミュージックで新境地を開いた。MVも明るい曲調に合わせ、カラフルなセット、ミュージカル性の高い演出、にこやかな表情と、他とは毛色の違う1作に。「上を向いて歩こう」のメッセージのごとく上空から撮る撮影技法が印象的。

7.(RE)PLAY (2016)

ブレイク、ポップ、ロックなど各ジャンルの世界的ダンサー14人が集結し共演を果たした。ダンス界全体にとって貴重な映像と言えるだろう。圧巻なのは、三浦とスーパーダンサー総勢15名のドリームチームが同時にソロを披露するラストのサビ。一度では到底咀嚼できないので、一人ひとりのダンスを見るため何回もリプレイしてほしいという思いが込められたシーンだ。まさに「全部見どころ」。

8. DIVE! (2018)
ベスト盤新録曲であり最新MV。これまでの全シングルのMVにオマージュを捧げ、過去作の振付や演出など象徴的なシーンが至るところに散りばめられた、三浦大知キュレーションビデオとも言うべき作品に仕上がっている。ぜひ過去の作品と見比べて楽しもう。空から地上へとズームインする冒頭のシーンは、ルーツであるマイケル・ジャクソン「Black or White」のMVをオマージュしている。

なお、三浦大知が表紙を飾った Rolling Stone Japan本誌のメイキング映像は以下。


本誌では、この数々の写真と共に、20年のキャリアに裏打ちされた身体論を語っている。また三浦大知のステージを長年に渡ってともにするダンサーPURI、サウンドプロダクトを支える重要人物のひとりUTAも登場。彼のアーティストとしての魅力を内側から探った内容になっているおり、特別付録としてA2ポスターもついてくる。

Rolling Stone Japan vol.02(2018年3月24日発売)より

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