ケニー・オメガ対クリス・ジェリコと並び立つような、年月を超えて受け継がれてきた名試合を振り返る。1999年にWWEデビューを果たしたクリス・ジェリコは、カナダのマニトバ州ウィニペグ出身のレスラーだ。ウィニペグのすぐ隣にあるトランスコナノ郊外に住んでいたのが、ケニー・オメガ。彼は当時、ホッケー選手でレスリング好きのティーンだった。そんな両者が、今年1月4日に新日本プロレス『WRESTLE KINGDOM 12 in東京ドーム』で
対戦。昨年11月初旬には告知されていたこの大勝負はここ最近の一連の新旧対決を代表する試合でもあった。アイコン的な存在のジェリコに挑む、実力も人気も最高の若きオメガの戦い
ここでは、両者の対決を連想させる世代間マッチを5つ選んだ。なおレスラーの年齢は試合当時のものである。
ハルク・ホーガン(48歳)対 ザ・ロック(30歳)試合:2002年3月17日、トロント:「レッスルマニアX8」
見どころ:ゴングが鳴ると、ザ・ロックとの正々堂々の握手の後、ホーガンはお決まりの耳あてポーズで観客を盛り上げた。
勝者:ザ・ロック。
テリー・ファンク(50歳)対 カクタス・ジャック(29歳)試合:1995年1月8日:「IWAジャパン埼玉大会」
見どころ:コーナーの爆薬と有刺鉄線のブービートラップにかかったテリー・ファンクが我に返るが、顔を血まみれにしたミック・フォーリーことカクタスはラダーのトップからエルボードロップをそこに食らわせ、場内は惨状を呈した。
勝者:カクタス・ジャック
アンダーテイカー(37歳) 対 ジェフ・ハーディ(24歳)
試合:2002年6月1日、ニューハンプシャー州マンチェスター:「マンデーナイトRAW」
見どころ:ハーディがラダーをスプリングボード代わりにしてトップロープを飛び越えてアンダーテイカーを襲う。敗者ハーディは大好きなエルトン・ジョンの歌詞のごとき「まだ俺は立っているぜ(I’m still standing)」と叫ぶ。アンダーテイカーは敗者ハーディの腕を掲げその健闘を讃えたのだ。
勝者:アンダーテイカー
リック・フレアー(39歳) 対 スティング(29歳) 試合:1988年3月27日、ノースカロライナ州グリーンズボロー:「NWA世界ヘビー級王座決定戦」
見どころ:フレアーは時間切れ寸前まで、スティングのスコーピオン・デスロックに抗う。のちにWCWを牽引するエリック・ビショフも取り乱しつつこの成り行きを見つめていた。
勝者:ドロー(リック・フレアーが世界ヘビー級王座を維持)
ショーン・マイケルズ(41歳) 対 ジョン・シナ(29歳)
試合:2007年4月1日、デトロイト:「レッスルマニア23」
見どころ:流血したマイケルズはシナにパイルドライバーを食らわせ、リングサイドに追いやる。苦しみつつもマイケルズはシナからのSTFを受け止め、誇り高いマイケルズはシナの求めたスポーツマンとしての握手を拒んだ。
勝者:ジョン・シナ