ビリー・コーガン、ダーシーとの確執とカート・コバーンについて語る

コーガンはインタビュー内で、来る新作についても語っている。スマッシング・パンプキンズは最近リック・ルービンとスタジオ入りし、8曲のレコーディングを終えたという。2000年作『マシーナ』以来、オリジナルメンバーを迎えた初のアルバムとなる新作についてコーガンは、その制作プロセスは約20年前からほとんど変わっていないと語っている。

「今のところ、制作はすごくスピーディに進んでる」彼はそう話している。「3週間で16曲のデモを作って、そのうちの8曲をリックに聴かせた。ひとつでもOKを出してもらえたらと思っていたんだけど、彼はその8曲全部をアルバムに収録すると決めた。少し面食らったほどだったよ。きっとシングル向けの曲を1つか2つ選ぶんだろうと思ってたからね」

スマッシング・パンプキンズの初期についても語ったコーガンは、故郷シカゴにおけるワーキングクラスのメンタリティが、バンドに大きな影響を及ぼしていたと語っている。「ニューヨークとかに行くと、決まって『お前らはどっぷり浸かりすぎだ』なんて言われてた」彼はそう話す。「まるで努力することを咎められているみたいだった。コートニー・ラヴにこう言われたことを覚えてるよ。『あんたたちのデビューアルバムはずるいわ。だって2枚目にしか聴こえないんだもの』」

しかしコーガンは、虚無感と気怠さをまとったロックが主流だった当時において、パンプキンズは決して特別な存在ではなかったと語っている。「歴史に残る名曲を生み出したカート・コバーンが、ベッドから這い出てはドラッグをやるみたいな生活をしてたわけがないだろう?」ニルヴァーナのフロントマンについて、彼はそう話す。「彼はリリシストであり、作曲家であり、ヴィジョナリーであり、そして恐るべき刺客だった。彼のような素晴らしい才能が、若くしてこの世を去ってしまったことは残念だ。もっと生きて、素晴らしい作品をたくさん残して欲しかったよ。彼はニルヴァーナを始めるはるか昔から、薄暗い地下室でコード進行なんかを延々と研究してたに違いないんだ」



Translated by Masaaki Yoshida

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