激動のこぶしファクトリー、読書好きのリーダーが語る「楽しさ」の意味

─自分が担当させてもらっている書評サイトでの連載は気づけば2年半経過しました。その間、こぶしファクトリーもメンバーの卒業が続いたり、いろんなことがあったと思います。リーダーとしては、そのへんはどう捉えていますか?

広瀬:リーダーである私の責任も大きいですし、何かあったときに周りから「リーダーのせいじゃないよ」って言ってもらうこともありますが、やっぱりこれは自分の責任じゃないかと思うこともあります。逆に「これは私の問題というより、みんなの問題だ」と思ったときに、「あなたの責任だよ」って言われることもありますし、リーダーっていうのは責任が大きいポジションだなと思います。でも、特に大変だった時期はあまりないんです。というのも、メンバーそれぞれが自立していて責任感があって、頑張ろうという自覚がある。私はみんなに助けられながら、リーダーをやらせてもらっている感じですね。それじゃダメなのかもしれないですけど、いい意味でリーダー感がないのかなという気はします。今はお互いにダメなことはダメって言い合える環境というか、みんなでいい部分を伸ばしていきたいなっていう考え方に変わりました。

─なるほど。

広瀬:こぶしファクトリーは、ハロプロ研修生の大勢の中から選抜されてできたグループなんですが、私は井上玲音ちゃんが同期で仲がよかったとはいえ、研修生になった時期は皆バラバラで。お互いほぼ話したことない、みたいなところからスタートしたんです。そこから3年、いろんなことを一緒に経験したことで、言いたいことも言えるようになった。いい意味で、遠慮がなくなったと思います。一番の変化は、みんなの笑顔がすごく増えたことです。些細なことで盛り上がったりとか、誰か一人が面白いことをしたら全員で笑ったりとか、いつも楽しそうにしてます。

─リーダーとしてはうれしいですよね。

広瀬:そうですね。こぶしファクトリーとして活動していくなかで、「大丈夫? 大変だったね」と気にかけてくださる方も少なからずいらっしゃると思いますし、そのことに感謝しつつ、ステージ上では明るい空気を作っていかなければいけない。ファンの方は、私たちの楽しそうな姿を見て喜んでくれるし、その笑顔を見て私たちもうれしくなる。その連鎖反応が、今のこぶしファクトリーのライブでは起きてる気がします。3年前は必死にパフォーマンスしている感じが強すぎて、ある意味ギラギラした空気だったと思うんです。ライブ中のメンバー間でのおふざけみたいなのも多くて、それはそれで楽しかったです。でも今は、メンバー間で自然とアイコンタクトが取れたときとか、何気ない瞬間に楽しさを感じるようになって、その結果、自然と盛り上がるみたいな。盛り上げようとするんじゃなくて、楽しいから盛り上がる。そういう変化をここ最近は感じます。

─ハロプロの他グループの先輩に相談したりすることもあるんですか?

広瀬:こぶしファクトリーから最初にメンバーが卒業することになったとき、アンジュルムの和田彩花さんとゴハンに行かせてもらったんですけど、そのときに和田さんから「リーダーとして、言いたいことは何でも言っていいんだよ」ってアドバイスをいただいて。仲間同士、嫌われたくないとか、その場の空気を壊したくないとか、いろいろあるかもしれない。でも、一緒にお仕事をする仲間だって考えれば、少しは気がラクになるよって。当時、その言葉がすごく心に響いたんです。それからは何かあったとき、和田さんに連絡を取ってお話を聞いていただいたりすることもあるので、すごく支えになりますし、たくさん勉強させてもらってます。

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