アヴィーチーことティム・バーグリングの葬儀がスウェーデンのストックホルムで営まれ、「人は死ぬと森に還る」というスウェーデンの死生観を表現した、世界遺産の「スコーグスシュルコゴーデン墓地(森の墓地)」に埋葬された。葬儀には家族と親しい友人たちのみが参列し、別れを告げたという。
スウェーデン人DJであり音楽制作者だったアヴィーチーの葬儀が先週スウェーデンのストックホルムで営まれたと、ザ・ガーディアン紙が報じた。アヴィーチーことティム・バーグリングがオマーンのマスカットで遺体となって発見されたのが4月20日で、享年28歳だった。
エバ・リンクヴィストが同紙に語ったところによると「参列したのは家族と親しい友だちのみ」だったそうだ。6月8日にアヴィーチーが埋葬されたのは世界遺産のストックホルムにあるスコーグスシュルコゴーデン墓地(森の墓地)。
オマーン警察は、アヴィーチーの死に「犯罪の疑い」はないと判定した。彼の死から数日後、アヴィーチーの家族は「彼は生きる意味、人生、幸福についてどう考えたらいいのか、深く思い悩んでしました。これ以上は進むことができませんでした。平穏を見つけたかったのです」という声明を出した。
これまでマドンナ、コールドプレイ、レニー・クラヴィッツ、ザック・ブラウン等、錚々たるミュージシャンとコラボレーションしたDJ界のスーパースターは、2016年に人気絶頂の最中、ツアーからの撤退を発表した。家族の声明には、その決断に行き着いた理由が「人生のバランスをとり、幸せになり、一番好きな音楽を作ること」への切望だったと書いてあった。
アヴィーチー自身が発表したツアーからの引退のコメントには、こう書かれてあった。「世界中を旅して音楽をパフォーマンスできることは本当に幸運だと知っている。でも、アーティストとしての人生が大きくなりすぎて、人間としての人生がほんの少しになってしまった」。そして、ツアーをやめる決断を下すために長い間葛藤していたこと、友達と敢行した車でのアメリカ横断の旅で新たな考えを得たことを綴っていた。「しばらく葛藤していたことに変化を起こす必要があると気付かせてくれたんだ」と。
アヴィーチーはその後も音楽制作を継続し、2017年にセルフタイトルのEPをリリースした。また、オマーンへ向かう直前までロサンゼルスの自宅スタジオで、ソングライター兼プロデューサーのジョー・ジャニアックと共に新しい音楽制作を行っていた。