65年のボブ・ディラン秘話 第一回「昔の曲をそのまま演奏するのは飽き飽き」

1965年、英ツアー終了後に『追憶のハイウェイ61』のセッションを開始したボブ・ディラン(Photo by Michael Ochs Archives/Getty Images)

来週末に迫ったフジロック。Rolling Stone Japanでは29日に出演するボブ・ディランにフォーカスを当て、これまでローリングストーンに掲載されたアーカイブを再構成し、ライブ前日まで全12回の連載記事としてお届けする。第一回は1965年の英ツアーについて。

ボブ・ディランは1965年5月に行ったイギリスでのオーク・アコースティック・ツアーの際、昔の曲をレコーディングした通りに演奏することに飽き飽きしていたという。

後日、ディランはこのように振り返っている。

「当時はやりたくもない曲をたくさん演奏していた。自分自身でもそんなに楽しんでいないのに、他人から『あれがよかった』とか『これが素晴らしい』なんて言われることにうんざりしていたんだ」

このイギリス・ツアーが終了した2日後から、ディランは『追憶のハイウェイ61(原題:Highway 61 Revisited)』のセッションを開始。全編でバンド演奏をフィーチャーした同作は、アコースティック・ギターとヴォーカル中心で演奏する「フォーク・シンガー」という従来のパブリック・イメージを打ち破り、ディランの歴史的な転機を刻んだ名盤となった。



Edited by The Sign Magazine

FUJI ROCK FESTIVAL’18
期間 : 2018年7月27日(金)、28日(土)、29日(日)
会場 : 新潟県 湯沢町 苗場スキー場
※ボブ・ディランは7月29日(日)に出演
http://www.fujirockfestival.com/

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