65年のボブ・ディラン秘話 第八回 なぜ『追憶のハイウェイ61』ではあんなにホイッスルが使われているのか?

1965年、『追憶のハイウェイ61』レコーディング中のボブ・ディラン(Photo by Michael Ochs Archives/Getty Images)

今週末に迫ったフジロック。Rolling Stone Japanでは29日に出演するボブ・ディランのアーカイブを再構成し、ライブ前日まで全12回の連載記事をお届けする。第八回は『追憶のハイウェイ61』に関するトリビアについて。

ボブ・ディランが1965年にリリースした歴史的名盤『追憶のハイウェイ61』のセッションにオルガンで参加したアル・クーパーは、レコーディングにホイッスルを持ち込んだのは「失敗だった」と振り返っている。

シャッフルのリズムが軽快なアルバムのタイトル・トラック「追憶のハイウェイ61」は、ホイッスルが大々的にフィーチャーされているのが大きな特徴のひとつ。しかし、ローリングストーンの取材に答えたクーパーは、スタジオにホイッスルを持ち込んだことを悔やんでいるようだ。

「当時、俺はネックレスのように警官用のホイッスルを首にかけていたんだ。ドラッグ絡みで何かあったときに吹こうと思ってね。まあ、ちょっとしたシャレだよ。で、『追憶のハイウェイ61』のレコーディング中、ホイッスルの音がぴったり合うって思ったんだ。そこで俺は首からホイッスルを外して、ディランの首にかけながら言ったんだ。『ハーモニカよりこっちの方がいいよ』ってね。そしたら、彼は本当にホイッスルを使っちゃってね。しかもホイッスルを彼に取られちゃったんだよ」



Edited by The Sign Magazine

FUJI ROCK FESTIVAL’18
期間 : 2018年7月27日(金)、28日(土)、29日(日)
会場 : 新潟県 湯沢町 苗場スキー場
※ボブ・ディランは7月29日(日)に出演
http://www.fujirockfestival.com/

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