65年のボブ・ディラン秘話 第九回 若きディランが「俺の音楽は本物」と語った真意は?

1965年7月、ニューポート・フォーク・フェスティバルでは激しいブーイングを浴びたディラン(Photo by Michael Ochs Archives/Getty images)

今週末に迫ったフジロック。Rolling Stone Japanでは29日に出演するボブ・ディランのアーカイブを再構成し、ライブ前日まで全12回の連載記事をお届けする。第九回はディランの信念について。

ボブ・ディランは、自分自身の作品を評価することで議論を呼ぶことを避けている。しかし、『追憶のハイウェイ61』のリリース日(1965年8月30日)に行われたインタビューでは、「俺の音楽は本物」だと発言していた。

このアルバムのレコーディングの合間に出演したニューポート・フォーク・フェスティバルで、ディランはロック・バンドを従えて登場。それまでのプロテスト・フォーク・シンガーとしてのディランに心酔していたファンからは激しいブーイングが巻き起こっていた。しかし、それでもディランは自分の信念を曲げることなく、『追憶のハイウェイ61』では初めて全編バンド演奏をフィーチャーし、従来のフォーク・シンガーというイメージを打ち破った。

この歴史的名盤のリリースに際して行われたインタビューで、ディランはこのように発言している。

「(『追憶のハイウェイ61』は)幻想的で数学的な音楽なんだ。文句のあるヤツにはいつまでも言わせておけばいいさ。俺の音楽は本物。どんなブーイングにも勝るんだ」



Edited by The Sign Magazine

FUJI ROCK FESTIVAL’18
期間 : 2018年7月27日(金)、28日(土)、29日(日)
会場 : 新潟県 湯沢町 苗場スキー場
※ボブ・ディランは7月29日(日)に出演
http://www.fujirockfestival.com/

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