クインシー・ジョーンズがアレサ・フランクリンを追悼「彼女は本物のクイーンだった」

クインシー・ジョーンズがアレサ・フランクリンへの追悼文を発表し、「彼女は過去そして未来の女性シンガーの評価基準を引き上げた」と記した(Photo by Rick Diamond/WireImage)

スーパースターであり、ライター、アレンジャー、そしてプロデューサーのクインシー・ジョーンズが、膵臓ガンで76歳で他界したアレサ・フランクリンの訃報を受けて、米国現地時間8月16日に短いコメントを出してフランクリンを偲んだ。

ジョーンズはその輝かしいキャリアの中で、フランク・シナトラ、レイ・チャールズ、マイケル・ジャクソンそしてフランクリンなどの最高のシンガーを数多く手がけてきた。そんな彼だからこそ、他の追随を許さないヴォーカリストたちに敬意を表する特別な資格があると言える。「ダイナ・ワシントンが、当時12歳のアレサを『次にくる子』だと教えてくれて以来、今日まで、アレサ・フランクリンは過去そして未来の女性シンガーの評価基準を引き上げた。そして、彼女のプロフェッショナリズム、上品さ、優雅さ、慈悲心は本物のクイーンしか持ち得ないものだ」とジョーンズが述べた。

「レコーディング・スタジオでの作業からリンカーン・メモリアルの階段でのパフォーマンスやキッチンで過ごしたオフの時間まで、彼女と一緒に過ごしたすべての瞬間を宝物のように思っていた。この先、心の底からこの女が恋しくなるだろう」と続け、最後に「安らかに眠ってくれ、リーリー。君は未来永劫クイーンとして君臨するよ」で締めた。

フランクリンは1973年のアルバム『Hey Now Hey (The Other Side of the Sky)(原題)』でジョーンズに協力を求めた。ジョーンズはこのアルバムを共同プロデュースし、数曲でエンジニアリングも行い、「Just Right Tonight(原題)」の作曲にも携わった。この曲で聴かれるピアノ・ソロはビートルズのコラボレーターだった天才肌のピアニスト、ビリー・プレストンが弾いていた。

アルバム『Hey Now Hey (The Other Side of the Sky)』にはトップ40入した大ヒット曲「Angel」が収録されているが、フランクリンがボビー・ウォーマックと作った「That’s the Way I Feel About Cha(原題)」という現在も過小評価されている見事な楽曲も収録されている。

1993年、ジョーンズはクリントン大統領の就任式の音楽を任されたとき、レイ・チャールズとマイケル・ジャクソンのヴォーカル・ラインナップにフランクリンの比類なき声を加えたいと彼女を招集したこともあった。



Translated by Miki Nakayama

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