2018年4月、スティーヴン・タイラーは自身のソロツアーを中断して、アラバマ州マッスル・ショールズのフローレンス・アラバマ・ミュージック・エンタープライズ(FAME)スタジオでレコーディングを行った。このとき録音された曲は、新しいコンピレーション『Muscle Shoals…Small Town, Big Sound(原題)』に収録されており、かつてこのスタジオで録音された名曲のひとつ「ブラウン・シュガー」をタイラーが彼らしい泥臭さで歌い上げている。
『Muscle Shoals…Small Town, Big Sound』はFAMEスタジオ設立60周年を記念したアルバムで、2018年1月に他界した「マッスル・ショールズ・スタジオの父」と呼ばれた共同創業者リック・ホールのレガシーを讃えている。ホールの息子ロドニーが、高名なプロデューサーでドリームラインド・エンタテインメントの創業者であるキース・ステゴールと共に、このアルバムのプロデュースとキュレーションを行った。
このアルバムには、ジェイミー・ジョンソン、ウィリー・ネルソン、クリス・ステイプルトン、リー・アン・ウォーマックがチームとなって演奏するボブ・ディランの「ガッタ・サーヴ・サムバディ/Gotta Serve Somebody」、マイケル・マクドナルドが歌うエタ・ジェイムズの「Cry Like A Rainy Day(原題)」、シャインダウンのブレントリー・スミスが歌う「Mustang Sally(原題)」なども収録されている。テイラー同様、すべての参加アーティストがボーカル録音のためにFAMEスタジオ詣でを実行したという。