エミネム新作歌詞、連続殺人犯の敷地から救出された女性が反応

Photo by Shutterstock

エミネムの新作『Kamikaze』のオープニング曲「The Ringer」のリリックに登場した、連続殺人犯の敷地から救出された女性、ケイラ・ブラウン。彼女の代理人がエミネムの楽曲に関してコメントを発表した。

新作『Kamikaze』のオープニング曲「The Ringer」には若いラッパーたちに照準を合わせたリリックの中に、「Bitch, I’m off the chain like Kala Brown」(※「ケイラ・ブラウンみたいに鎖から解き放たれているぜ、ビッチ」の意)というラインが登場する。このリリックのケイラ・ブラウンとは、サウスカロライナ州の連続殺人鬼トッド・コールヘップの敷地内にあった貯蔵コンテナの中で、鎖でつながれた状態で発見された女性のことだ。ブラウンの代理人を通して出されたコメントで、ブラウンは予想外の反応を見せた。

「エミネムが新曲の歌詞でケイラを登場させたことに対する世間の反応を静観してきました」と、サウスカロライナ州スパータンバーグのテレビ局WSPAを通して代理人が述べた。

「現時点では、エミネムのラップ音楽のスタイル(少々刺激的なことが多い)を十分に承知していますし、彼女は不快にも、エミネムが個人的に彼女を攻撃しているとも思っていません。しっかり韻を踏んでいる巧みなラインで、そのままにしたいと思います」。

そして、ブラウンの代理人は「誰もがその人なりのやり方で自己表現するものです。それどころか、このラインを聞くたびに人々はカラの苦悩を一瞬思い出すことでしょう」と続けた。

ブラウンは2016年8月に誘拐され、地元警察に発見されるまで2ヶ月以上スパータンバーグのコールヘップの敷地内にあった金属製のコンテナに「犬のように首を鎖でつながれて」いた。保護されたのち、ブラウンはコールヘップが彼女のボーイフレンドだったチャールズ・カーバーを銃殺するのを見たと警察に語った。これは逮捕後にコールヘップが認めた7件の殺人の一つである。また、ブラウンはのちにトーク番組「ドクター・フィル」で監禁中の恐怖体験を語っている。

2017年5月、死刑を免れるための司法取引の一つとしてコールヘップは7件の殺人事件の犯行を認め、仮釈放なしの連続7回の終身刑を言い渡された。

Translated by Miki Nakayama

Tag:

RECOMMENDEDおすすめの記事


RELATED関連する記事

MOST VIEWED人気の記事

Current ISSUE