テラスハウスで手に入れた新しい音楽 THREE1989 shoheyが見た世界

―テラスハウスを経て、歌詞やサウンドにも変化はでてきましたか。

翔平:より聴きやすくシンプルなメロディーラインを作るようになりました。でも、1番影響があったのは歌詞ですね。以前は映画などのフィクションにインスピレーションを受けて曲に落とし込んでいたんですけど、目の前にいる人や実体験から作詞できるようになりました。テラスハウスに入ると、みんなと絶対に毎日会わなきゃいけない。そういう空間のなかでコミュニケーションをたくさんとるので、生活や社会、世界をちゃんと見られるようになった気がします。今までは地上を見れてなかったのかもな……。

―やはり音楽のマス化も意識しましたか。

翔平:もちろん。僕がテラスハウスに出た一番の目標はアルバムを作ることだったんですけど、同時にTHREE1989を通して日本にあるいい音楽をもっとお茶の間の人に知ってほしいというのもあって。自分たちがマス化することによって、お茶の間の人たちに届きやすくなったらいいなと思ってました。そういう思いをこめて制作したのが『JET BLUE』です。

―THREE1989は、どのような思いで結成されたんですか。

翔平:Ovallに出会って「日本人でもこんなに欧米っぽいアプローチができるんだ」って、びっくりしたんです。それと同時に、同じ日本人の彼らがこんなにかっこいい音楽ができるなら、自分たちもループミュージックにJ-POPのメロディーを乗せた面白いことができるんじゃないかって思って。ブラックにイエローの血をかけあわせた音楽を、僕らの世代ならもっと世の中に広めていける。そういう思いがあって組んだのがTHREE1989なんです。

―翔平さんは、どのような音楽のバックグラウンドがあるんですか

翔平:一番強いのはJ-POPですかね。高校生までは久保田利伸さんや宇多田ヒカルさん、CHEMISTRYをずっと聴いてました。ジャズヒップホップに出会ったのは大学生のとき。ハウスの流れているクラブに行くようになって、ジャズコードの魅力を知りました。当時はヌジャベスとか聴いてましたね。

―最近は何を聴いてるんですか。

翔平:いろいろ聴きますけど、今はベニー・シングス。でも、70、80年代のディスコやファンク、ソウルは一通りずっと聴いてますね。夏は気持ちいいのでロイ・エアーズを聴くって決めてます。あとはジョルジャ・スミスやジ・インターネット。ヒットチャートはあまり気にせず好きな音楽を聴くことが多いです。

―最近のアーティストではどなたがお好きですか。

翔平:福岡のAttractionsですね。対バンしたときに仲良くなったんですけど、僕にはできないUKロックな感じが好き。自分ではすぱーんと巻き込むような、あの音は出せないので。同世代だと気になるのは、彼らくらいかな。

―曲作りは、どのようにされるんですか。

翔平:僕はいつもメロディから作ります。コードを弾いてメロディを当てて、それに合う響きから歌詞を書く。メロディと歌詞が同時にできることはほぼなくて、曲ができてから「こんなイメージだな」って作りこんでいきます。テーマは後付けになることが多いかも。

―数少ないイメージ先行の曲は、どれになるんでしょうか。

翔平:3rdシングルの「UNIVERSE」は、イメージ先行です。ボビー・ブラウンの「Every Little Step」を聴いて、こういうキャッチーなものが作りたいと思い全体の雰囲気から先に作っていきました。1stシングル、2ndシングルとディスコ調の曲だったので、次にくるダンスミュージックはニュージャックスウィングがいいなって。曲のイメージとしては、ボビー・ブラウン×久保田利伸です。

―新曲の「mint vacation」は、どのような曲ですか。

翔平:DatchとShimoが作ってきたトラックに、僕は詞と曲を乗せました。ギターのカッティングに清涼感があって夏っぽかったので、今までのTHREE1989になかったサマーソングに。初めてライブしたときには、匂いでも音楽を体験してほしくてミントガムを配りました(笑)。

―テラスハウスでのときを経て、これからの翔平さんはどのような曲を作っていきたいですか。

翔平:今まではフィクションが多かったので、もっと身近な人の生活に寄り添える曲を作っていきたいですね。最近って地震とか台風とか多いじゃないですか。そういう現実を目の当たりにして、今の自分たちがやっているダンスミュージックじゃ人を救えないなって思ったんです。もっと明日への希望になるような、誰かの元気になる曲を書いていきたい。だから、応援ソングもいいなと思ってて。THREE1989の作る応援ソングだから、きっとおしゃれなものになると思うんですけど、歌詞の中から響いた部分をつまんで励みにしてもらえたら嬉うれしいですね。

テラスハウスでの生活を経て、新たな表現の幅を広げているshohey。テラスハウス入居当初より優しくなった瞳には、より広い世界が映っているように感じました。ブラックだけでもイエローだけでもない、新たな色を重ねていく彼らから今後も目が離せない。


THREE1989 shohey LIVE INFORMATION

2018年10月7日『Early Noise Night #8 』at OSAKA

2018年10月21日『THREE1989 Day&Night Live Party vol.1』at KOBE troopcafa

2018年11月7日『Music and City 』at WOMB

各ライブの詳細・チケット情報はTHREE1989ホームページLive infoで。
https://www.three1989.tokyo/


TERRACE HOUSE OPENING NEW DOORS」はNetflixで配信中、フジテレビにて毎週(月)24時25分~放送中。
©︎フジテレビ/イースト・エンタテインメント

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