でんでんが「おそ松くん」を語る 『このマンガがすごい!』松江監督が聞いた収録舞台裏

『このマンガがすごい!』 ©「このマンガがすごい!」製作委員会 

ドキュメンタリードラマ『このマンガがすごい!』第4回のOAでゲスト出演したのは第35回日本アカデミー賞最優秀助演男優賞をはじめ、数々の助演男優賞を受賞した演技派俳優、でんでん。Rolling Stone Japanでは監督の松江哲明監督がインタビューした記事を特別にお届けする。

今回、でんでんが選んだ漫画は『おそ松くん』。おそ松・カラ松・チョロ松・一松・十四松・トド松の六つ子役に挑んだ彼が語った。

ーおそ松くんをやってみた感想は?

でんでん:僕がおそ松くんを知ったのは9~10歳だから、57~58年前に読んでた漫画のキャラクターを今になって自分が演じるとは夢にも思わなかったし、夢の中でも思わないよね(笑)。

ーでんでんさん一人で六つ子をやりきりました。

でんでん:6人の微妙な違いを演じなきゃいけないのが大変でもあり、おもしろくもありました。そして最後は万策尽きると(笑)。

ーでんでんさんの引き出しの多さがわかりました。

でんでん:お世辞はけっこうです(笑)。

ー(笑)強烈に感じたカットとかありましたか?

でんでん:ラストのみんなが一斉にしゃべってるところかな。子どもが怒ったときのテンションでやらなきゃいけないし、しかもずっと引きで撮ってるからね。頭がパニックになりました。

ー漫画と実写の違いはどう感じましたか?

でんでん:漫画は平面ですよね。だから漫画を立体化するときに、無理に感情をつくる必要はないのかなと思いました。記号的な表現のほうが漫画らしいのかなって。感情を入れてしまうと、次のコマに進めないというか。

ーでんでんさんが赤塚不二夫先生について話してくれたとき、「赤塚先生は突き抜けた表現が好きだった」とおっしゃってたじゃないですか。

でんでん:おもしろいだけじゃダメだってことですよね。その上を探して行かないと。だから赤塚先生の作品には異常なキャラクターしか出てこない。

ーでんでんさんが演じたおそ松くん、赤塚先生言うところの「突き抜けたもの」になってると自分では思いますか?

でんでん:どうだろうねぇ。まず馬鹿げてるのは、おそ松くんにでんでんを起用したことだよね。自分でも「えー!」と思ったから。撮影中も「これは一体どういう評価を受けるんだろう?」って思いながらやってたよ(笑)

ー「少年サンデー」を読んでいた頃のでんでんさんは、おそ松くんのどういうところをおもしろがってたんでしょうね。

でんでん:おそ松くんの家って、ごくごく平凡な中流家庭なんですよ。小さい頃、アメリカのホームドラマに出てくる家庭に憧れていたように、まずそこに惹かれました。こっちは高度成長期前で将来どうなるんだろうって不安もあったけど、あのほのぼのとした感じが良かったんでしょうね。

Interviewed by Tetsuaki Matsue


ドラマ25『このマンガがすごい!』
毎週金曜24:52~25:23
テレビ東京、テレビ大阪ほかで放送

監督:松江哲明
オープニングテーマ:アンジュルム「タデ食う虫も Like it!」
エンディングテーマ:前野健太
出演:
蒼井優、ゲスト出演:新井浩文と山本浩司、神野三鈴、塚本晋也、でんでん、中川大志、東出昌大、平岩紙、森川葵、森山未來、山本美月(五十音順)

【番組公式HP】 http://www.tv-tokyo.co.jp/konomanga/
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【Instagram】 @tx_drama25 https://instagram.com/tx_drama25

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