米中間選挙ルポ:予備選に勝利したアフガニスタン出身の元難民「すべての人の声になる」

ニューハンプシャー州コンコードの選挙看板の前で娘のアリーヤを抱くワジール。(Photo by Holly Ramer/AP/REX Shutterstock))

それは思いがけない勝利だった。27歳のサフィヤ・ワジールが米ニューハンプシャー州の4期連続の現職議員を破り、アメリカ現地時間6日に投開票が行われる中間選挙に出馬する。

ワジールは9月にニューハンプシャー州コンコードの「ハイツ」として知られる第8区で行われた予備選挙で4期にわたって州議会議員を務めたディック・パッテンを破った。ワジールが329票、パッテンが143票という小規模な戦いではあったが、ワジールの勝利は昨今の予備選における進歩主義的な若い有色人種女性の成功に呼応している。

ワジールは6歳の頃、家族とともにアフガニスタンを逃れた。ウズベキスタンで10年暮らした後、ワジールと家族は2007年にコンコードに落ち着いた。2013年には市民権も獲得した。アメリカに来たばかりの頃は新しい故郷が与えてくれる様々なチャンスのことばかり考えていた、とワジールはローリングストーン誌のインタビューで語った。

「自分の教育や、より良い生活をするためにいかにして前に進むかだけを考えていました」とワジールは語った。高校卒業後、ワジールはニューハンプシャー・テクニカル・インスティテュートというコミュニティ・カレッジに入学し、ビジネスに関する学位を取得した。

2018年2月、友人がワジールに公職選挙に出馬してはどうか、と提案した。そのときまでそんなことは考えたこともなかった、とワジールは振り返る。就学前教育プログラム「ヘッドスタート」にボランティアとして参加したり、地域の政策審議会の副議長として活躍したりと、地域コミュニティに積極的に関わってきたワジールではあったが、公職に就くための学位や経験がないと思い込んでいたのだ。

2人の娘の母親でもあるワジールは、現在3人目を妊娠中だ。選挙活動には相当な覚悟が必要だった。選挙活動中はワジールの両親や夫が子どもたちの世話をすると言ってくれたので、決心することができた。それでも、娘たちは一緒に選挙活動を楽しんでいるとワジールは話す。「娘たちも楽しんでいるみたいです。私がいろんな人の家を訪問し、一緒に遊説するのがおもしろいのでしょうね」。

妊娠中のつわりや体調不良にも関わらず、ワジールは2018年の夏を戸別訪問に費やした。投票者に自身の選挙活動の正当性を理解してもらうことが重要だった。「年齢のせいで、私が真剣でないと思う方もいるかもしれないので」と言った。

Translated by Shoko Natori

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