ヨガスタジオ襲撃事件、自殺した犯人は「非モテ過激派」だった

レオン郡保安官事務所が提供したスコット・ポール・バイアリーの近影(Photo by Rolling Stone)

アメリカ現地時間11月2日、自称女性差別者スコット・ポール・バイアリー(40歳)はフロリダ州タラハシーにあるヨガスタジオを訪れ、夕方のクラスが始まる直前に6人を銃撃。これによりフロリダ州立大学の学生モーラ・ビンクリー(21歳)と教職員ナンシー・ヴァン・ヴェッセム博士(61歳)が殺害され、その後、バイアリーは自殺した。

州警察が犯人の動機、犯人と被害者の面識の有無、現場となったヨガスタジオとの関係を捜査中だが、バイアリーが4年前に開設したYouTubeチャンネル、自作の楽曲の歌詞と過去の犯罪歴が、かつて若い女性への痴漢行為で2度逮捕されている自称女性差別者の実像をあぶり出している。

黒人女性、異人種間の交際、ドレッドヘア(バイアリーは「この髪型のせいでフットボール観戦を楽しめない」と言っていた)を標的にした人種差別に加え、YouTubeに投稿されたバイアリーの動画の多くは、南部貧困法律センターが「“非モテ過激派”に共通する苦情と怒り」と表現した事柄に溢れている。“非モテ過激派(incel)”もしくは“不本意な禁欲主義者、非自発的独身者(involuntary celibate)”と呼ばれるコミュニティは、アメリカの社会問題となっている。

「思春期の男が自分にのしかかる社会的なプレッシャー、つまり童貞という重荷や彼女を作らなければいけないなど(の性愛に関する)すべての重荷を下ろそうとする際、我が身に降りかかってくる社会的なプレッシャーは、どんな女にも理解できないと思う」と、動画の1本でバイアリーは述べていた。彼の動画はすべて背後にツインベッドがある薄暗い部屋で撮影されたものだ。

ある動画では、思春期の自分自身を銃乱射犯エリオット・ロジャー(22歳)に重ね合わせている。この殺人犯ロジャーは2014年に、自身が童貞なのは女のせいだとする女性蔑視宣言を投稿した後、カリフォルニア州イスラ・ヴィスタで6人に発砲して殺害したことで、極右非モテ過激派コミュニティの中で英雄視されるようになった。

Translated by Miki Nakayama

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