ヨガスタジオ襲撃事件、自殺した犯人は「非モテ過激派」だった

昨年の12月には、オンラインで自分を「エリオット・ロジャー」と呼んでいたウィリアム・エドワード・アチソン(21歳)が、ニューメキシコ州の田舎町にある高校で生徒2人を撃った後で自殺している。また、今年前半には小型トラック運転手アレックス・ミナシアンがFacebookの投稿でロジャーを「最高の紳士」と称賛し、「非モテ過激派の反逆」を支持した後、トロントで無差別大量殺りくを実行し、10人を殺害し、15人を負傷させた。非モテ過激派コミュニティのメンバーはロジャーよりも多くの人間を殺害したミナシアンを褒め称え、女性が暴力に見舞われるのは自業自得と宣言したのである。

バイアリーが投稿した他の動画で、「アメリカの売春婦たち」は磔刑に処されるべきだとする信念を公表し、自分の口説きを拒絶した女性たちへの暴言をわめき散らしている。その女性の中には、バイアリーが仕事場に会いに行くと警察を呼んだ女性も含まれていた。

「ほらな、この『私たちの気持ちが傷ついたら当局に泣きつけばいい』というメンタリティだよ。俺は間違ったことなんて一切していなかった。この女を口説きたかっただけだ」と、バイアリーは動画で言っている。

しかし、現実問題として、バイアリーと警察の揉め事がまったくの濡れ衣とは言い難い。2014年にバイアリーは母校であるフロリダ州立大学への不法侵入で拘束され、キャンパスへの出入りを禁止されている。同大学のバレーボール・コーチを追いかけて無断で体育館へ侵入したのだ。その後、同大学の食堂に不法侵入したのが見つかって、再び警察に拘束されている。また、2012年と2016年には、本人の同意なしに女性の臀部を掴んだとして逮捕され、この容疑は両方とものちに取り下げられた。

バイアリーの最後の仕事は去年の臨時教師で、生徒の一人は「サイコパスのような雰囲気」をまとっていたと言っている。この仕事の前は従軍していたが、本当はソングライターになりたかったらしかった。彼がサウンドクラウドにアップロードした楽曲の一つに「Handful of Bare Ass(原題)」がある。その曲でバイアリーはこう歌う。「一歩一歩、お前は尻軽女に近づく、すぐにお前は腰をくねくね動かしてビデオを撮る、俺はそれを見るために金を払う、ヤツはむき出しのお前の小さなケツを掴む、これがお前の知恵に追加される……」と。

ローリングストーン誌はタラハシー警察署にコメントを求めたが、現時点ではまだ編集部に届いていない。

Translated by Miki Nakayama

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