ONE OK ROCKの「音楽DNA」を再確認、オーケストラとの競演で見せた実験性とリアリティ

暗転した客席からどこからともなく発生した「We are」のシンガロングに導かれ、アンコール1曲目「We are」の演奏がスタート。シンフォニックな響きが劇的な要素を際立たせ、この日のクライマックスを盛り上げる。そして間を開けずにアンコール2曲目「完全感覚Dreamer」を披露。ONE OK ROCKらしい切れ味の鋭いバンド・サウンドで最後まで駆け抜けていった。

この日のTakaのMCでは「去年の12月、ヨーロッパ・ツアーの最中にメンバーで話してライブでやる曲を決めた」と語っていたが、そう考えると約10カ月かけてこの日の準備に臨んでいたわけだ。さらに帰国後のオーケストラの担当の方との打ち合わせでは「これはどうやら難しそうだ。想像がつかない」ということになり、セットリストの全曲を通したのが本番の5日くらい前だったという。


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キャリア史上最大規模となる日本全国32公演と4大ドームツアー、そしてワールドツアー(ちなみに今年の12月にもまたヨーロッパに行くことが決まっている)。おまけにELLEGARDENの「THE BOYS ARE BACK IN TOWN TOUR 2018」では、全公演でゲスト出演。アーティストはライブやツアーだけではなく、曲を作ることも大事な活動の一つなわけで、そのことも含めるとONE OK ROCKというバンドがどれだけ「WORK HARD, PLAY HARD」なのかが分かると思う。

メンバーのSNSなどを見ていると一年間365日音楽という生活ではなく、音楽以外の生活もちゃんと楽しんでいるのが分かる。そういう姿を我々に見せてくれることでファンは親近感を抱くのだろうし、自分たちの日常としっかりつながっている「リアルな存在」であるということが分かるのだ。

ONE OK ROCKというバンドの底知れないポテンシャルとエネルギーと人間力が、2019年にどのような音楽を生み出すのか、今から楽しみで仕方がない。

2018年10月21日(日)さいたまスーパーアリーナ
SET LIST

01. Change
02. Ending Story??
03. 欠落オートメーション
04. Cry out
05. Decision
06. アンサイズクリア
07. 欲望に満ちた青年団
08. カゲロウ
09. Yes I am
10. One Way Ticket
11. Pierce
12. Instrumental
13. 新曲
14. I was King
15. The Beginning
16. Mighty Long Fall
17. Fight the night
=ENCORE=
18. We are
19. 完全感覚Dreamer

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