ポール・マッカートニー、ジョン・レノンへ歌った弾き語り曲の宅録音源が公開

ポール・マッカートニーは、「ディア・フレンド」のホームレコーディングバージョンを公開した。

ポール・マッカートニーがピアノの伴奏に合わせて独唱する、ジョン・レノンにインスパイアされた楽曲「ディア・フレンド」のホームレコーディングバージョンが公開された。当時を思い起こし、「改めて聴くと、とてもエモーショナルな楽曲だ。沸き起こる感情を抑えないといけない気分になる」『ワイルド・ライフ』の最後を飾る楽曲についてマッカートニーが語った。

ポール・マッカートニーがウイングスとともにリリースしたアルバム『ワイルド・ライフ』のラストナンバー「ディア・フレンド」のホームレコーディングによる未発表のデモ音源を公開した。「ディア・フレンド」は、ジョン・レノンからインスピレーションを得た作品だ。初披露となったピアノとボーカルのみのバージョンは、最新リマスターによるスタジオレコーディングバージョンと合わせて、1971年にリリースされたLPの復刻版に収録されている。復刻版は12月7日に発売予定だ。

「『ディア・フレンド』は、ビートルズの解散のことで様々ないざこざがあった後に、僕がジョンに語りかけているような内容だ」楽曲についてマッカートニーは言った。「改めて聴くと、とてもエモーショナルな楽曲だ。沸き起こる感情を抑えないといけない気分になる。最近この曲のラフ音源(リマスター中の音源)を車のなかで聴いたのを覚えている。そのときに『無我夢中で恋をしていた僕たちは若くて、結婚したばかり』という歌詞は真実だ! って心の底から思った。『ご覧よ、ジョン。すべてはクールだ。ワインでも飲めよ。クールにいこうぜ』ってジョンに伝えようとしたんだ。

マッカートニーは続けた。「幸い、また一緒になることができた。とても嬉しかったよ。当時の状況のままジョンが殺されてしまったら、最悪だった。ジョンとは気持ちを整理できずに終わってしまっただろう。この曲は、僕なりの歩み寄りだったんだ。だから、ある意味とても単刀直入でパワフルだ。心の底から感じていたことだから」

12月7日には、マッカートニーのアーカイブコレクションとして1971年の『ワイルド・ライフ』と1973年の『レッド・ローズ・スピードウェイ』のリマスター版がリリースされる。CD 3枚とDVD 1枚がセットになった限定盤『ワイルド・ライフ』デラックス・エディションでは、最新リマスターによるオリジナルアルバム1枚と、ラフ音源、ホームレコーディング音源、B面、シングル盤をはじめとする未発表音源が収録された2枚がセットになっている。DVDでは、アコースティックによるホームビデオやリハーサルなどの貴重な映像も楽しめる。

CD 3枚、DVD 2枚、Blu-ray 1枚がセットになった『レッド・ローズ・スピードウェイ』は、当初は「ダブル・アルバム」として2枚組での発売を予定されていた。本作はB面、別ミックス、リリースされなかった同時代の楽曲などを収録した再構築バージョンとなっている。DVDにはバラエティ番組「James Paul McCartney Show TV」の特番、インタビュー、ミュージックビデオだけでなく、幻の「The Bruce McMouse Show」の模様が収録されている。



Translated by Shoko Natori

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