テイラー・スウィフトの決意、カントリーからポップへと完全脱却した『1989』

テイラー・スウィフト:2014年撮影(Photo by Kathy Hutchins / Shutterstock)

20日・21日に迫ったテイラー・スウィフトの来日公演。Rolling Stone Japanでは開催日までの間、テイラーのことをよりよく知るための記事を連続で公開する。

カントリー界のプリンセスとしてデビューしたテイラー・スウィフトにとって、2014年にリリースした『1989』は重要な転機作だった。これは、彼女がポップ好きのカントリーのスターから生粋のポップ・スターへと成長したことを告げた作品。前作にあたる『レッド』(2012年)の時点ではカントリーとポップという2足の草鞋を履いていたが、『1989』はフィル・コリンズやアニー・レノックス、『ライク・ア・プレイヤー』時代のマドンナなど、テイラーが大好きな80年代ポップ・ソングの影響を前面に押し出している。



こうしたアルバムを作った理由を、テイラーは2014年のローリングストーン誌のインタビューで明かしている。

「あるとき、2匹のうさぎ(ポップとカントリー)を追いかけていたら、両方見失っちゃったの」。そこで『1989』では、「全曲、完全ド級なポップ・ミュージック」で行くことに決めたと話している。

これは、カントリーの根強いファンベースに支えられてきたテイラー本人や「テイラー・スウィフト」というブランドにとって大きな決断だった。実際、レーベルの代表を務めるスコット・ボルチェッタに初めて『1989』の曲を聴かせたとき、ボルチェッタは「素晴らしい。今までのアルバムで最高だ。でも、3曲ぐらいカントリーをいれられないか?」と言ってきたという。

しかし、既に意思を固めていたテイラーは、慎重に言葉を選んでこのように返答したそうだ。「あなたのことは大好きです、本当に。でも、今回はこれでいきます」

Edited by The Sign Magazine

TAYLOR SWIFT reputation STADIUM TOUR in Japan presented by FUJIFILM instax
11月20日(水)・21日(木)東京ドーム
https://www.hipjpn.co.jp/live/ts2018/

Translated by Akiko Kato

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