ヨギー、King Gnu、MONO NO AWAREらが出演「Scramble Fes 2018」レポート

しゃがれた歌声の常田大希(Gt, Vo)と、甘くメロウな歌声の井口理(Vo, Key)というコントラストが特徴の4人組バンド、King Gnuはとにかく音がデカイ。着ていたシャツがビリビリと振動するほどの爆音に、慌ててイヤープラグを耳に突っ込んだ。研ぎ澄まされたシンプルなフレーズが、それゆえに太く豊かに鳴り響くツェッペリンばりのロックンロール・ナンバー「Tokyo Rendez Vous」や、井口のファルセット・ヴォイスがたまらなく官能的な、アンノウン・モータル・オーケストラ系のサイケ・チューン「NIGHT POOL」など、昨年リリースされたフル・アルバム『Tokyo Rendez-Vous』からの楽曲を中心に、テンションの高いパフォーマンスを見せつけた。


Photo by Megumi Suzuki

いよいよ「Scramble Fes 2018」もラストスパート。サブステージには「キイチビール&ザ・ホーリーテッツ」が登場し、高揚感たっぷりのギター&オルガン・ロック「パウエル」からスタート。ところが、キイチビール(ヴォーカル&ベース)の声が、体調不良からか完全に潰れてしまって、普段の甘いハイトーンは見る影もなく殆ど声が出ない状態。それでも他のメンバーのサポートや、ファンの声援に支えられながら名曲「東京タワー」など9曲を完奏。筆者にとってはこれが彼らの初ライブだったので、少々残念ではあったが次に期待したい。


Photo by Megumi Suzuki

そして大トリを飾ったのは、今年10月にシングル「Summer of Love」をリリースしたYogee New Waves。まずはその表題曲から幕を開ける。ストーン・ローゼズあたりを彷彿とさせるギターのアルペジオ、浮遊感たっぷりのコード進行が心地よい。その後もアーチー・ベル&ザ・ドレルズの「タイトゥン・アップ」を思わせるベースラインがご機嫌な「CAN YOU FEEL IT」や、言葉を一つひとつ確かめるように歌う、角舘健悟のヴォーカルが胸を打つミドルバラード「Climax Night」など、多幸感溢れるナンバーが次々と演奏されていく。ラストは代表曲「Ride on Wave」を披露し、鳴り止まぬアンコールに「Good Bye」で応じて「Scramble Fes 2018」は無事に幕を閉じた。


Photo by Megumi Suzuki

日本の音楽シーンの次世代を担う、フレッシュなアクトが勢揃いした「Scramble Fes」。彼らが来年以降、どんな活躍をしてくれるのかが今から楽しみだ。

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