L7のドキュメンタリー映画、『プリテンド・ウィ・アー・デッド』の予告編が解禁

20年ぶりのニューアルバムを準備中とも噂されるL7(© 2017 BLUE HATS CREATIVE, Inc. All Rights Reserved.)

1985年~2001年に活動していた米国ロサンゼルスの女性4人組ロックバンド、L7の歴史を網羅したドキュメンタリー映画『プリテンド・ウィ・アー・デッド』が日本でも公開される。今回新たに、その予告編映像が解禁となった。

映画では、1985年の結成時のエピソードから「グランジの女王」に上りつめた時代、そして2001年の解散まで、多くの未発表映像とともにメンバーの視点でそのキャリアを描かれる。アメリカのパンク/ハードコアシーンから飛び出したL7は、バッド・レリジョンのブレット・ガーヴィッツが主宰するエピタフ・レコードから、デビュー・アルバム『L7』(1988年)をリリースし、グランジ/オルタナ・ムーブメントの象徴サブポップから2nd『スメル・ザ・マジック』(1990年)を発売、そして3rdアルバムの『ブリックス・アー・ヘヴィ』(1992年)からはLAパンク・シーンの最重要レーベルであるスラッシュ・レコード(ワーナー傘下)でメジャーに進出、ヘヴィでノイジーなギターを軸にした陰鬱なサウンドで一部メタル界からも支持を集めた。

また、ニルヴァーナやレッド・ホット・チリ・ペッパーズとのツアーを成功に収め、1994年のロラパルーザではビースティ・ボーイズやグリーン・デイらと並んでメイン・ステージに出演するなど、その強烈な存在感で一躍時代の寵児に。意図的ではなく、結果としてメンバー全員が女性となったL7は、ウェンディ・O・ウィリアムズやビッチ、ザ・スリッツら女性ロッカーたちのニュアンスを受け継ぎつつも、自身ではポイズンなどのメタル系よりもモーターヘッドやフガジなどのバンドに親近感を抱くと語っている点も興味深い。他には、ジョン・ウォーターズ監督のリクエストにより映画『シリアル・ママ』に出演、映画『ナチュラル・ボーン・キラーズ』や『タンクガール』などにも楽曲が使われている。



映画はほぼ全編でメンバーが当時から撮りためていた100時間超えのホームビデオの映像と、最新のインタビューからの音声で構成され、一般的な音楽ドキュメンタリーとは異なった作りとなっている。NME誌の「フェスティバルでのベスト・パフォーマンスベスト50」の第48位に選出された、1992年のレディング・フェスティバルにおけるタンポン事件や、UKのバラエティ番組での下半身露出事件もしっかりフィーチャーされている。バンドは本作をきっかけのひとつとして、2015年に再結成、2017年には約18年ぶりとなる新音源「Dispatch from Mar-a-Lago.」を発表。現在20年ぶりのニュー・アルバムを準備中との報道がなされファンを喜ばせた。

映画『プリテンド・ウィ・アー・デッド』は、12月15日より新宿シネマカリテにて3週間限定公開。その後、全国順次公開される予定だ。



<映画情報>

映画『プリテンド・ウィ・アー・デッド』

『プリテンド・ウィ・アー・デッド』
2018年12月15日(土)より、新宿シネマカリテにて3週間限定公開。ほか全国順次公開
監督:セーラ・プライス
出演:ドニータ・スパークス、スージー・ガードナー、ディー・プラカス、ジェニファー・フィンチ、 シャーリー・マンソン(ガービッジ)、エクセンヌ・セルヴェンカ(X)、ジョーン・ジェット、ブロディ・ドール(ザ・ディスティラーズ)、アリソン・ロバートソン(ザ・ドナス)、ルイーズ・ポスト(ヴェルーカ・ソルト)
2017年|アメリカ|87分|PG-12|原題 L7:PRETEND WE’RE DEAD
提供:キングレコード 配給/宣伝:ビーズインターナショナル
© 2017 BLUE HATS CREATIVE, Inc. All Rights Reserved.
http://theslits-l7.com/

Rolling Stone Japan 編集部

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