催涙ガスの次は?移民への武力行使を激化させるトランプ政権

移民の一団がメキシコ警察を突破したのを受け、アメリカ当局は催涙ガスを発射 逃げ惑う移民たち 2018年11月25日、メキシコ、ティワナのチャパラル国境にて(Photo by Rodrigo Abd)

米現地時間の25(日)、国境警備隊は何百人もの移民に催涙ガスを発射した。トランプ大統領の対移民戦争はますますエスカレートするばかりだ。

中間選挙前、トランプ大統領はアメリカ国民に対し、中米からメキシコ経由で押し寄せる移民キャラバンへの警戒心を煽った。そしてついに記者会見を開き、難民申請者がアメリカ国境に近づけば武力行使もありうるとの見解を表明した。「やつらは我々の軍に石を投げてくる。こちらも応戦するまでだ」と大統領。「軍隊には、石をライフルだと思え、と指示した。奴らがメキシコの軍隊や警察にしたように石を投げてきたら、ライフル攻撃だとみなすようにと言った」 トランプ大統領は跡になって発言を撤回。アメリカ軍は「発砲することはない」とし、自分も「発砲しろとは言っていない」とマスコミに説明した。だが、彼のメッセージは明らかだった。どんな手段を使ってでもキャラバンを阻止せよ。たとえ彼らの多くが、抑圧から逃れてきた貧しい家族連れだとしても。

日曜日、ティワナのスポーツ施設で寝泊まりしていた移民の一団が、カリフォルニアとの国境に押し寄せた。何百人もの移民たちは平和的に抗議デモを行っていたが、その中のごく一部が、アメリカとメキシコを隔てるフェンスを突破しようと試みた。これに対し、アメリカ国境警備隊は催涙ガスで応戦。母親たちは叫び声をあげ、咳にむせぶ子供たちを抱きかかえ、ガスの煙から連れ出した。その中にはまだおむつをつけている幼児の姿もあった。「全力で走りました。でも、走ると余計にガスを吸い込んでしまうんです」 ホンデュラスからやってきた23歳のアナ・スニガは、このようにAP通信に語った。スニガは3歳になる娘、ヴァレリーを連れていた。

アメリカ軍のヘリコプターが国境付近に派遣され、1日10万人が通行するサン・イシドロの国境検問所は完全に閉鎖された。



エマ・マーフィー
@emmamurphyitv
2018年11月26日
こんな小さな子供たちが大勢、騒動に巻き込まれている

エマ・マーフィー
@emmamurphyitv
アメリカ軍のヘリがメキシコ側の国境上空を飛行中。平時のプロトコルでは禁じられているはず。


日曜日に催涙ガスをくらった移民の大半は、アメリカ側へ渡ろうとして石を投げたわけではない。彼らの多くは、サン・イシドロの検問所が1日に100件未満の難民申請しか受け付けないという噂を聞きつけ、国境付近で穏やかに抗議しただけなのだ。移民たちの主張によれば、金曜日に受理された難民申請は80件。土日はたったの40件だったと、ワシントンポスト紙は報じている。

Translated by Akiko Kato

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