Spotifyはアーティストへの支払い方法を変えるべきか?

2017年、フランスで演奏するローリング・ストーンズ。(Photo by Brian Rasic/WireImage)

配信サービスの大手Spotifyは、有名ポップスターへの優遇措置を講じていると関係者が明かした。新たな支払いシステムがその解決策となるのか? 

「再生回数90,000回で8ポンドを受け取った。Spotify、死ね!」
(※8ポンド=約1,150円)

これは、イギリスのエリクトロニック・ミュージックのパイオニア、ジョン・ホプキンスが2011年にTwitterに投稿した言葉で、世界最大の音楽サブスクリプションサービスに対する、最も簡潔で分かりやすい攻撃だ。

しかし、人々の記憶に残る攻撃的な発言はレディオヘッドのトム・ヨークが発している。5年前、ヨークはメキシコの音楽情報誌Spitasに「ミュージシャンの俺たちはSpotifyとかいうヤツと戦う必要がある」と述べ、Spotifyとレコード業界の関係を「死にゆく死体から出る最後の屁」と同じだと言い放った。

同世代のアーティストの中でも言葉遣いの上手さで名高い作詞家のヨークが、“頭痛が痛い”的な言葉遣いをしていることに驚きを隠せないが(死体は既に死んでいる状態の身体を指す)、これこそが発言当時の彼の苛立ちを表していたのかもしれない。しかし、当時の彼の予感は完全に間違っていた。ヨークがこのような反Spotify発言をした後、同社のユーザーベースは400%の伸びを見せ、2013年は3,600万人だった加入者が現在では1億9,100万人になっている。また、有料サービス加入者単体の増加率は1,300%で、当時600万人程度だったユーザー数が現在では8,700万人まで増加した。

Spotifyによって加速した音楽配信サービスは、アメリカ国内のレコード音楽業界に3年連続の黒字をもたらした。そして、今から12ヶ月前、ひっそりとヨークのソロ音源が4年振りにSpotifyで聴取可能になっていた。これは、テイラー・スウィフトやザ・ブラック・キーズに続いて、レディオヘッド軍団の反Spotify運動が軟化したことを反映していたわけだ。

しかし、Spotifyのアーティストへの印税支払い論争はまだ終結の兆しすら見えない。

音楽業界は、2019年にSpotifyがパフォーマーに支払う印税で再び論争が巻き起こるのを待っている状態だ。しかし、次の論争では、金額ではなく、印税の支払い方法が論争の的となるだろう。

Translated by Miki Nakayama

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