ローリングストーン誌が選ぶ「2018年再発盤」ベスト10

ローリングストーン誌が選ぶ「2018年再発盤」ベスト10

プリンス、リズ・フェア、トム・ペティ…ローリングストーン誌のシニアエディターを務めるデヴィッド・フリッケが、2018年にリリースされた再発盤やアーカイブからの発掘音源の中から最高の10作品をセレクトする。『ホワイト・アルバム』のスペシャル・エディションから『血の轍』の素材となった音源の完全版まで、2018年にリリースされた最良のアーカイブ・サウンドをチェックしてみよう。

2018年にリリースされた再発盤の中でも、ザ・ビートルズの通称『ホワイト・アルバム』(1968年)の新たなスペシャル・エディションや、グランジ最盛期に愛や失望を歌ったリズ・フェアの予言的アルバムなど、アニバーサリー作品が特に目立つのは当然だ。しかし同時に、トム・ペティやプリンスの未発表音源などのメモリアル作品や、ガレージロックを歌うボブ・シーガー、ボブ・ディランの感情的な苦悩と才能あふれるソングライティングの表裏、カントリー界のセイレーンといえるボビー・ジェントリーのターニングポイント、ジョン・コルトレーンの未発表セッション音源などのサプライズも、注目に値する。今年最高の再発盤も、来年になれば歴史の一部としてすぐに書き換えられるのだ。

1:ザ・ビートルズ 『The Beatles(ザ・ビートルズ)』
サンプル
1968年にリリースされたビートルズの2枚組アルバムの50周年を記念したスペシャル・エディションの目玉は、アビイ・ロードでの5か月のレコーディング・セッションに先立ち録音された、27種類のソロ・アコースティック・デモだ。バンドの中心的ソングライターだったジョン・レノンとポール・マッカートニーに対する評価を新たにし、制作段階で意見するジョージ・ハリスンの声も聴ける。スタジオ・リハーサルの模様やアウトテイクを収録したCD3枚組では、ビートルズのさまざまな要素を詰め込んだアルバムの、創造力の高いエネルギーを感じることができる。

Translation by Smokva Tokyo

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