レディオヘッドのロックの殿堂入り授賞式、トム・ヨークは出席せず

ロックの殿堂の授賞式には出席しないと断言したレディオヘッドのトム・ヨーク (photo by Marilla Sicilia/Archivio Marilla Sicilia/Mondadori Portfolio via Getty Images)

ロックの殿堂授賞式のレディオヘッドの出席をめぐって憶測が飛び交う中、トム・ヨークは出席しないと明言した。「俺たちは、その手のことにはいつも興味がなかった。誰かを傷つけるつもりはないんだ」と、ロックの殿堂入りについて本人が語った。

果たしてレディオヘッドがロックの殿堂入りに姿を現すのか、否か。ここ何週間も憶測が飛び交っていたが、このほどトム・ヨーク本人が、ブルックリンのバークレーズ・センターで行われる授賞式には出席しないと断言した。

ヴァラエティ誌とのインタビューでロックの殿堂入りに触れたヨークは、賞の概念が自分たちには飲み込めないのだと告白。殿堂入りの栄誉に感謝しつつも、スケジュールの都合で授賞式には出席できないのだと語った。

授賞式に出席するかという質問に、ヨークは「俺が書いたピアノの曲のせいで、出席できないんだよ」と答えた。彼がラベック姉妹のために制作したピアノ曲は、ロックの殿堂授賞式の数日後にあたる4月7日に、パリのフィルハーモニー・ド・パリでプレミア公演が予定されている。

「ロックの殿堂か・・・俺たちはずっと、その手のことには興味がなかった。誰かを傷つけるつもりはない。ただ、そういうことはよく理解できないんだよ」とヨークは付け加えた。

「殿堂入りを果たしたことの意味はよく分かっているし、嬉しいよ。だけど、英国人としては理解できないんだ。多分、俺たちが理解できないのは、イギリスの授賞式が全部ウソクソ臭いからだろう。俺たちはブリットアウォードを見て育ってきたけれど、あれは酔っ払いが交通事故を起こしたみたいなものだからね。関わり合いたくないんだ。だからだろうね、賞をもらっても、どうしていいか分からないんだよ」

ロックの殿堂授賞式には出席できないものの、2月24日はアカデミー賞授賞式のためにスケジュールを空けていると言う。彼が手掛けた映画『サスペリア』の挿入曲「Suspirium」が、アカデミー賞の最優秀楽曲賞部門にノミネートされると予想されているためだ。

「ぜひノミネートされるといいな」とヨーク。「ノミネートされたら最高だ。俺の人生で、あれほど力を入れて取り組んだ1年半はなかったから。時にはこうして人に認められるのも悪くない。認められることの意味が納得できる場合はね」。

2枚組の『サスピリア』サントラアルバムをリリースしたばかりだが、2019年にはソロアルバムもリリース予定だと言う。最近TomorrowのModern Boxesツアーで演奏した未発表曲も次回作に収録されるのか、と訊かれると、「ああ、あの曲は絶対入れるよ。まじで入れるべきだ。もうすぐだよ、あと一息というところだ・・・秋には仕上げるつもりだったんだけど、結局間に合わなかった。もう焦るのは止めにして、なるように任せるよ」

Translated by Akiko Kato

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