2019年は米国で音楽関連の個人消費額が大幅増加の予測

サンフランシスコのapple ストアで音楽関連のアクセサリを見る客(Photo by Robert Alexander/Getty Images)

アメリカ合衆国の消費者がオーディオ・エンターテイメントに費やす金額が、2018年の出費額を大きく上回るだろうと、全米家電協会(CTA)が発表した。スマートスピーカー、ワイヤレスイヤホン、音楽ストリーミングサービスの定額料金競争によって個人消費額が上向きになるという。

まずは音楽ビジネス業界の耳に心地良く響く言葉をお届けしよう。アメリカ合衆国の消費者がオーディオ・エンターテイメントに費やす金額が、2018年の出費額を大きく上回ることが予想される。全米家電協会(CTA)が発表した合衆国内消費者の技術販売とその見通しに関する半期報告書によると、オンデマンドの音楽サービスの2019年の利益が22%、最大で77億ドル(約8,310億円)まで上昇することが期待される。

 同報告書によると、アメリカの消費者向け技術業界全体では、小売利益額が過去最高の3,980億ドル(約42兆9500億円)になると予想され、2018年の利益よりも4%増加すると見られる。この成長を促す大きな要因は、Amazon Echo、Google Homeなどのスマートスピーカーを含むスマートホーム機器とワイヤレスイヤホンの需要が飛躍的に増えていることだ。そして、この状況がPandora、Apple Music、Spotifyなどの音楽サービスの収益の底上げにつながっている。

「デジタルアシスタントを搭載する多くの機器のおかげで、市販されているほとんどの機器がストリーミング機器の役割を果たしている」と、CTAのインダストリー&ビジネス・インテリジェンス部門の上級支配人リチャード・コワルスキがローリングストーン誌に説明してくれた。「スマートスピーカーでもスマートTVでも音楽ストリーミングが可能で、これが音楽ストリーミングの成長を確実に後押ししている。俯瞰して見ると、これらの新しい機器がオーディオをリバイバルさせ、人々が以前よりも音楽を聞くようになった。もともと(音楽のストリーミングは)ラジオから始まったが、時代を経て今では『スマート』でハイクオリティな機器へと進化した」と。一方、音楽ストリーミングにアクセスする人口が増えると、スマートホーム機器に興味を持つ人口も増えるというフィードバックループを小売企業は期待している。

CTAはさらに、NetflixやHuluなどの動画ストリーミングサービスへの個人消費額が27%増加して、180億ドル(1兆9420億円)になると予想している。動画ストリーミングの成長と音楽サービスの成長は別物に見えるだろうが、新たなユーザー獲得という点で両者は手に手を携えている。特に映画業界と音楽業界のコラボレーションの頻度と両者の比重の均等化は顕著だ(それが証拠に2018年のベストセラーアルバムは映画のサウンドトラック盤である)。

本来異なる業界でサービスを提供している企業たちも、他業種との密接なつながりを理解している。「オーディオと動画のストリーミングサービス企業は、コンテンツの提供の仕方と自分たちが提供するコンテンツの内容という点で、互いに密接に関連し合っていることに気付き始めている」とコワルスキ。そして「今後もオーディオと動画のストリーミングサービス企業の提携が増えていくだろう。サービスを提供する側が大局的見地から見て、自分たちがストリーミングサービスという大きな括りの中の一部である現実と、2つのサービスを抱き合わせにして値引きするやり方が利益増につながることを理解するようになるからだ」と続けた。音楽と動画のストリーミングサービス両方に対する個人消費の総額は260億ドル(約2兆8000億円)と予想され、2018年よりも25%の増益となる

DEG(デジタル・エンターテイメント・グループ)が発表した報告書によると、ビデオ・オンデマンド、音楽ストリーミング、映画の興行で構成されるホーム・エンターテイントに対する2018年のアメリカ国内の個人消費総額が史上最高額の233億ドル(約2兆4800億円)に達した。この増収はストリーミングのサブスクリプションが牽引し、第4四半期のホリデーシーズンにその傾向が顕著だった。

Translated by Miki Nakayama

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