グレタ・ヴァン・フリート、ツェッペリンとの比較やPitchforkの過小評価に物申す

こうした態度のおかげで、彼らは誹謗中傷も気にせずにいられた。ジョシュはPitchforkのレビューにはまったく目を通していない、と白状した。「彼らがそれぐらいのことしか世間に発信していないなんて、残念だよ。でも、それも彼らの自由だからね」と彼は言った。「あいにく僕は、自分たちのしてることには中身があると思いたい派なんだ」つまり彼は、世間もそろそろ自分たちをツェッペリンと比較するのは卒業してもいいのではないか、と考えている。「確かに共通点はあるよ。僕らが影響を受けたバンドの一つだからね。でもここまできたら、『OK、それは分かったってば。そろそろ先に進もうよ』って感じだよ」

キスナとバンドメンバーたちはすでに前進している。この先しばらくはツアーで忙しくなるだろうが、(2018年のアルバム『アンセム・オブ・ザ・ピースフル・アーミー』に続く)次回作の構想を練り始めている。「次のアルバムの土台固めをしているところ」とジョシュは言った。「できれば年内に1枚リリースしたいね。前作の時よりプレッシャーも少ないし。早いところグレタ・ヴァン・フリートの世界観をもうちょっと掘り下げてみたいんだ」


「ブラック・スモーク・ライジング」はグラミー賞の最優秀ロック・ソング部門にノミネート

彼らはまた、来るグラミー賞授賞式を心待ちにしている。もっともジョシュは、授賞式のステージで演奏する可能性に関しては固く口を閉ざしたままだ。「そういう噂もあったね」と本人。「アッと言う間だったけど。僕ら自身も、何が起こるか分からないんだ」グラミー賞ではしばしば若いバンドがベテラン勢と共演しているが、もし今回もそうなるとすれば、ジョシュの夢はフローレンス・アンド・ザ・マシーンか、クリス・ステイプルトンと一緒に演奏することだそうだ。「それと、ずっとポール・マッカートニーと演奏したいと思ってたんだ」とジョシュ。「もし彼と一緒に『レット・イット・ビー』をプレイするチャンスが巡ってきたら、最高だろうね」

だがしばらくは、彼の人生はホテルとツアーバスの旅、バックステージの控室の往復が延々と続くことになる。「文字通り、朝起きたときに自分がどこにいるのかわからない、ってことがあるんだ」と彼も言う。「バンドは上手くやってるよ。逞しくなった。特にステージやスタジオでのコミュニケーションを密にして、絆を深めているのが良いんだろうね。今のところ消耗しているとは感じてない。早くスタジオに戻って、あれこれ曲を作りたくてしょうがないよ」





グレタ・ヴァン・フリート

『アンセム・オブ・ザ・ピースフル・アーミー』 
ユニバーサル
発売中
日本盤ボーナス・トラック4曲収録
(デビューEP「ブラック・スモーク・ライジング」全曲) 
試聴・購入:https://umj.lnk.to/GVFa

Translated by Akiko Kato

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