米国史上最大の押収量、キュウリ運搬トラックからフェンタニルを摘発

アメリカの薬物過剰摂取による死亡件数で、フェンタニル(合成オピオイド)がトップに。(Photo by Shutterstock)

先週、アメリカ合衆国税関国境警備局が254ポンドのフェンタニル(合成オピオイド)をトラックから発見したと米NBCが報じている。無数の過剰摂取死を引き起こしている合成オピオイドだが、今回の摘発はアメリカ史上最大規模だという。

摘発があったのは先週土曜日。アリゾナ州ノガレスの検問所から入国を試みた大型トレーラーが止められ、26歳の運転手が逮捕された。男は薬物所持および流通目的での持ち込み容疑で起訴。運転手に関しては、これ以外の情報はわかっていない。

報道によれば、麻薬探知犬が密輸品の存在を察知したのをうけ、職員が調査したところ、薬物はキュウリ運搬トラックの床下収納部分に隠されていた。国境警備隊はフェンタニルの他にも、395ポンド(約180キロ)のメタンフェタミンを押収。税関国境警備局の推定では、フェンタニルの末端価格は350万ドル相当、メタンフェタミンは110万ドルに上る。

押収された254ポンドのフェンタニルは、これまでの摘発記録を2倍以上も上回った。前回の記録は2017年、ネブラスカ州警察がトラックから押収した118ポンドだった。

フェンタニルは現在蔓延しているオピオイド問題の主な原因であり、特に危険視されている。昨年12月、国立衛生統計センターが発表した報告書によれば、過剰摂取による死亡証明書の中で最も多い薬物として、フェンタニルがヘロインを抜いたという。

Translated by Akiko Kato

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