スパイク・リー、アカデミー賞受賞スピーチで「正しい歴史を築こう」と訴える

『ブラック・クランズマン』で最優秀脚色賞を受賞した映画監督のスパイク・リー(Photo by Craig Sjodin via Getty Images)

『ブラック・クランズマン』の最優秀脚色賞で初のオスカー受賞を果たした映画監督のスパイク・リー。受賞スピーチで、2020年の米大統領選に向け「正しいことをしよう」と訴えかけた。それに対し、トランプ大統領が憤慨しツイートを公開した。

『ブラック・クランズマン』の最優秀脚色賞で初のアカデミー賞を受賞したあと、スパイク・リー監督はアフリカ系アメリカ人の葛藤という大きな文脈で自分自身の歴史を披露した。彼の受賞スピーチは400年前にバージニア州ジェームズタウンに連れてこられた最初の奴隷たちの話から始まった。それに続き、奴隷の娘だった自分の祖母は自力でカレッジを卒業し、卒業後は社会保障給付小切手を50年間貯め続けて、彼女が「スパイキープー」と呼んで愛した孫のリーがカレッジと映画学校に進学するための学費を出してくれたとリーが語った。

「今夜、この場所で、この国を作り上げるために尽力した我々の先祖たちを称賛したい」と言ってリーは続けた。「みんなが先祖たちとつながれば、我々に愛と分別がもたらされ、人間性を取り戻すことだろう。そして、そうなった瞬間のパワーは相当のものだろう。2020年の大統領選挙が間近に迫っている。みんなが集結し、正しい歴史を築こう。愛と憎悪の狭間で正しい道徳基準を選択するんだ。そしてみんな、正しいことをしよう!」と。

しかし、この2020年に向けた行動を誘引しようとするリーのスピーチは、大方の予想通りドナルド・トランプ大統領の注意をひきつけ、2月25日のツイッターで「みんなの大統領を人種差別で一撃した」としてトランプはリーを非難した。

Translated by Miki Nakayama

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