ウォーレン・バフェット、一部富裕層のみが優遇される課税システムを非難

インタヴューに答えるバークシャー・ハサウェイの会長兼CEOウォーレン・バフェット(ネブラスカ州オマハ) Nati Harnik/AP Images/REX/Shutterstock

世界的投資家ウォーレン・バフェットは、労働者階級への所得補助を訴えているという。一部の富裕層のみが優遇される経済の仕組みを是正する「富の再分配」を提案。

マクドナルドでの朝食を好むことで有名なウォーレン・バフェットは、米国の税金に関する議論にも詳しい。彼はまた、大富豪に対して労働者階級よりも低い実効税率を課すべきでないとする“バフェット・ルール”の提唱者としても有名だ。2019年2月25日にCNBCで放映された最新インタヴューでバフェットは「富める者に対する税金は、一般の国民よりも明らかに低い」と主張し、再び不平等な政策を非難した。

インタヴュー時88歳のバフェットによるコメントは、富裕層への高い税金を求める議論に一石を投じるものだ。バーニー・サンダース上院議員(無所属、バーモント州)は、富裕層に対する遺産税を最大77%まで引き上げるべきだと提案した。またエリザベス・ウォーレン上院議員(民主党、マサチューセッツ州)は、5000万ドル(約55億4600万円)以上の資産に対する富裕税(年税)の導入を提唱。さらにアレクサンドリア・オカシオ=コルテス下院議員(民主党、ニューヨーク州)は、年収1000万ドル(約11億1000万円)を超える富裕層に70%の税を課す新たな税区分の導入を提案した。これら政策提案は全て、有権者の心を捉えた。最新の選挙結果がそれを物語っている。

総資産800億ドル(約8兆8740億円)以上を保有するバフェットはCNBCのインタヴューで、一部の富裕層のみが優遇される経済の仕組みを是正する富の再分配を提案した。「細分化するほど、金持ちはよりリッチになるだろう」と彼は言う。「問題は、ノルマンディーに住む父親を亡くし、マーケットのスキルを全く持たない善良な市民をどう保護するか、ということだ。所得税控除が最善の解決策だと思う。」

バフェットは、連邦税法により賃金を補助する勤労所得控除に類する政策にも言及している。民主党の主要大統領候補の何人か(と面白半分に立候補していると公然と認める者ら)は、勤労所得控除の拡大や、米国の労働者の生活水準を高める同様のメカニズムの導入を訴えている。

大統領候補のひとりであるカマラ・ハリス上院議員(民主党、カリフォルニア州)の主要政策は、労働者階級の家族に1か月あたり500ドル(約5万5000円)相当を支出するLIFT法だ。またシェロッド・ブラウン上院議員(民主党、オハイオ州)は、現行の勤労所得控除額を倍増し、子どものない労働者の所得控除を大幅に増額するGAIN法を提案している。

2020年の大統領選を目指す全ての民主党議員が、労働者層の収入を増やすために富裕層をターゲットにしている訳ではない。候補者のひとりアンドリュー・ヤンは、“自由の分配(Freedom Dividend)”という全ての米国の成人に毎月1000ドル(約11万円)を支給するための財源として、欧州スタイルの均一な付加価値税(VAT)の導入を提唱している。

Translated by Smokva Tokyo

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