ソウルの女王アレサ・フランクリンが亡くなる2か月前、何者かが彼女の約18万ドルの小切手を無断で現金化したのでは? と、検察官が捜査に乗り出している。
アレサ・フランクリンが死の2か月前、何者かによっておよそ18万ドル(約2,000万円)が盗まれたと通報していたことが、先週ミシガン州検察局によって明らかになった。
オークランド郡の検察局がデトロイトニュース紙に語ったところによれば、窃盗捜査は現在も継続中。だがソウルの女王が他界したことで、捜査は難航している。
「2018年6月、(フランクリンから)ブルームフィールド・タウンシップ警察に、自分の小切手が1枚見当たらず、盗まれたに違いない、という通報がありました」と語るのは、オークランド郡のポール・ウォルトン主任検事補。「ですが、残念なことに彼女が亡くなってしまい、小切手が本人によって誰かに手渡されたもので、本人の承諾の下で現金化されたのか否かを判断するのは困難な状況です」
小切手の額面は17万8000ドル。フランクリンの遺産を管理するデヴィッド・ベネット弁護士は12月、IRS(内国歳入庁)に滞納金630万ドルの一部を支払ったあとでこう語った。「(フランクリンは)大量の小切手を現金化しないまま放置しており、中にはかなり古いものもあったため、再発行しなくてはなりませんでした。なぜ彼女が現金化しなかったのか理由はわかりませんが、IRSでは、それらの一部は確定申告していない収入だったとみて、調査しているようです」
警察はすでに17万8000ドルの小切手を現金化したとみられる人物と接触しているが、名前やフランクリンとの間柄の公表は控えた。
「さらなる証拠や、取引の詳細を知る人物に名乗りでていただかないと」 刑事訴追の可能性について、ウォルトン検事補はこのように付け加えた。「私の推測では、遺産管理団体でもこの件を調査していらっしゃることでしょう」
報道によれば、フランクリンが他界した当時の遺産は8000万ドル(約89億円)相当。
だが、彼女は遺書を残さずこの世を去った。