レディオヘッド「カーマ・ポリス」、グラストンベリー名ライブ映像を回想

2003年グラストンベリー・フェスティバル出演したレディオヘッド

米現地時間3月29日に開催されるロックの殿堂授賞式でレディオヘッドが演奏する姿を観ることはできない代わりにローリングストーン誌が2003年のグラストンベリーでのライブ映像をピックアップ。

米現地時間3月29日にニューヨーク州ブルックリンのバークレイズ・センターで開催される授賞式でレディオヘッドはロックの殿堂入りを果たす。でも、トム・ヨークが以前に明言した通り、レディオヘッドは授賞式に参加しない。「無理だね」とヨークは2019年1月に米ヴァラエティ誌に語った。「絶対無理だよ。ピアノのために作曲した楽曲のこともあるし、フィルハーモニー・ド・パリでの公演も決まってる。そっちには絶対参加しないといけないんだ」

トム・ヨークの言うフィルハーモニー・ド・パリでの公演とは、ロックの殿堂授賞式の9日後の4月7日にパリのフィルハーモニー・ド・パリで開催されるピアニスト・デュオのカティア&マリエル・レベック姉妹のコンサートのことである。ちょっといじわるな言い方かもしれないけれど、3月29日にニューヨークでライブをしたとしても、4月7日には余裕でパリに行けそうな気もする。フライト時間だってたった7時間半だ。仮にトム・ヨークが突然飛行機恐怖症になったとしても、豪華客船クイーン・メリー号に乗船すればたった7日で大西洋を横断できる。豪華客船はちょっと気がひけるなら、貨物船に乗り込むという手もある。9日弱で大西洋の横断が可能だ。船旅はかなり質素なものになるかもしれないし、食事にありつくためには船上で働かなければいけないかもしれない。でも、そんな体験もヨークならきっと楽しんでくれるに違いない。

冗談はさておき、仮に他のメンバーが参加するとしても、トム・ヨーク不在のレディオヘッドが授賞式で演奏する様子を想像してもあまりしっくりこないのも事実だ。現時点ではっきりしているのは、授賞式で紹介役を務めるデヴィッド・バーンがスピーチすることだけ。オーディエンスのなかにレディオヘッドの演奏を観たいと言う人がいるなら、スマホを取り出してYouTubeで何らかのレディオヘッド動画を観るしかない。ローリングストーン誌のお勧めは2003年のグラストンベリー・フェスティバルにレディオヘッドが参加した時の「カーマ・ポリス」の名演だ。レディオヘッドと言えば1997年のグラストンベリーのライブが取り上げられがちだけど、その6年後の出演も同じくらい素晴らしいし、『ヘイル・トゥ・ザ・シーフ』の新曲も最高だった。いつかはロックの殿堂入りを果たすことはその当時でもはっきりしていた。そしてそんな日が来ても、ヨークは何らかの言い訳を見繕って授賞式に参加しないことも十分想定内だった。

Translated by Shoko Natori

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