女性メンバーを「性奴隷」に、自己啓発団体「ネクセウム」裁判の登場人物たち

その4:キャシー・ラッセル

「人物像」

ネクセウムの元経理。他の被告同様、恐喝共謀罪で逮捕、起訴された。検察側はラッセル被告とラニエール被告が共謀して不法移民を密入国させていたと主張。ラッセル被告はすでに死亡している国際開発銀行(IDA)の女性職員のカードを使ったとみられる。ごく最近では今月上旬、ラッセル被告がネクセウムおよびラニエール被告にかなり傾倒していることが判明。報道によれば、証言中に80回以上も憲法修正第5条の権利を主張したうえ、ラニエール被告がDOSのメンバーや未成年の少女と性的関係を持っていたかという質問はおろか、本人の体重や学歴といった当たり障りのない質問に対しても証言を拒否したという。


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「罪状認否」

金曜日の時点で、ラッセル被告は査証詐欺罪1件で有罪を認めている。


その5:クレア・ブロンフマン

「人物像および起訴内容」

2000年頭から入信している姉の勧めでネクセウムに入信した。はじめは乗り気でなかったものの、すぐに信者の中心的存在となり、父親の故エドガー・ブロンフマン氏の反対を押し切って、姉のサラとともに6500万ドル相当をネクセウムに寄付した。シスター・ブロンフマンはネクセウムを反対勢力から擁護することにも積極的で、グループのカルト商法的に対する数々の訴訟を金でもみ消した。クレア被告はDOSの存在や焼印の儀式を知らなかったとみられるが、2017年に秘密結社の存在を知った際にはラニエール被告の擁護に回り、「変革をもたらす画期的なアイデアと、大勢の人々の人生を豊かにし続けるツールが失われれば、悲劇が訪れるでしょう」と声明を発表した。3月におこなわれた裁判では公判中に卒倒し、話題となった。その前には、彼女の弁護士マーク・ゲラゴス氏とともに悪名高きマイケル・アヴェナッティ弁護士が代理人を務め、検察と司法取引をしていたことが明るみになっていた。


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「罪状認否」

先週金曜日の時点では、不法移民を匿ってブロンフマン被告およびネクセウムに「労働および奉仕」をさせていた件で、2014年政府に偽証したとして有罪を認めている。また、死亡した友人のクレジットカードをラニエール被告に使用させた件でも有罪を認めている。裁判は避けられるとしても、求刑は2年以上の禁固刑、また司法取引の条件として600万ドルを裁判所に支払わねばならない。量刑判決は7月。


その6:キース・ラニエール

「人物像および起訴内容」

自称天才のラニエール被告は、1990年代にザルツマン被告とネクセウムを創立する以前から数々のマルチ商法に関わっていた。グループの中では「指導者」と呼ばれ、彼の自己啓発術を使えば個人的あるいは職業上の問題から克服することができると主張し、多くの人々を入信させた。15~20人の女性が性的奉仕を行うハーレムを形成していたといわれ、彼女たちに絶食を強要してスリムな体系を維持させたほか、強制労働させていた。ラニエール被告は強制労働、通信詐欺共謀、人身売買、性的目的での人身売買の罪に問われている。さらに3月には、2005年から2018年にかけて10代の少女と性的関係を持ち、「奴隷」の1人として働かせ、「児童ポルノに該当する」画像を送らせていたとして、児童ボルノ所持罪で訴追された。また少なくとも1名の未成年少女と性的関係を持っていた罪にも問われている。


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「罪状認否」

ラニエール被告はネクセウムのメンバーでただ一人、無罪を主張。すべての起訴内容について否認し、ネクセウムの女性信者らとの性的関係は同意のもとだったと主張した。今月末から公判がスタートする。

Translated by Akiko Kato

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