ザ・プロディジーのキース・フリント、死亡直前にドラッグを摂取

ザ・プロディジーのキース・フリント(Alberto Morante/EPA/REX/Shutterstock)

英国の検視官によると、ザ・プロディジーのキース・フリントは死の直前にドラッグを摂取していたということが明らかになった。

イギリスのエレクトログループ、ザ・プロディジーのリードシンガー、キース・フリントは今年の3月、亡くなる直前にコカイン、アルコール、コデインを摂取していたことがわかった。量は判明していない。

フリントの死に関して、発表された調査結果では、原因は縊死だとされていた。しかしエセックスの検視官であるCaroline Beasley-Murray氏は、彼が自殺をしたという証拠が不十分である、と語っている。「その日、彼の頭の中で何が起きていたのか、我々が知ることはないでしょう」と語る。「私自身は、彼は自殺をした、と考えました。しかしその考えを断定するとしたら、私はフリント氏がどのように考えを固め、なぜ死を決断したのかを含め、あらゆる可能性をクリアにする必要があります」

Beasley-Murray氏はまた、警察が発表した、フリントの死に関する第三者の関与の可能性について、証拠が無いことを繰り返した。また、彼の死について、事故死であることについても十分な証拠が無いとした。「彼がふざけていて、それが間違いで死につながってしまった」可能性も考慮するべきであるとしている。

ザ・プロディジーはTwitterに、フリントの写真とともに精神的な問題で苦しみ、助けを求めている人たちを励ます文章を掲載した。バンドは、「みなさんにとっても、キースが亡くなってからこの数週間は、非常に辛いものであったと思います」と伝え、「もし鬱病、依存症、自殺衝動で苦しんでいる人がいたとしたら、どうか、沈黙の中で苦しまないでください。ザ・プロディジーは、精神的な問題を抱えているすべての人たちをサポートするキャンペーンに参加し、全面的に協力します」と投稿した。

フリントは、ザ・プロディジーにダンサーとして参加したが、1997年に『ザ・ファット・オブ・ザ・ランド』を制作する際、リードシンガーに転向した。同作は「ブリーズ」や「ファイアスターター」、「スマック・マイ・ビッチ・アップ」と言ったヒット曲を生み、アルバム自体もUK、USでスマッシュヒットとなった。フリントはザ・プロディジーに欠かせない顔となり、1997年8月、ローリングストーン誌の表紙を飾った。

2004年にリリースされた『オールウェイズ・アウトナンバード・ネヴァー・アウトガンド』では多くのゲストボーカルが参加した結果となったが、2009年にリリースされた『インヴェイダーズ・マスト・ダイ』では再びフリントが5曲のボーカルを務めた。2015年にリリースされた『ザ・デイ・イズ・マイ・エネミー』では楽曲制作も行い、2018年にリリースされた最新作『ノー・ツーリスツ』では収録曲のうち、3曲のシンガーを務めた。

Translated by Leyna Shibuya

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