エルトン・ジョン伝記映画、制作陣、本人が語る『ロケットマン』にかける思い

フレッチャーにとって、エルトンの音楽が耳に入る度に、エガートンの声が非常に重要なものであると気づくそうだ。「エルトンの収録された楽曲は、一つも使っていないんだ」と、彼は語る。「例えば、もし僕が“過ぎし日のアモリーナ”のようなエルトンの過去の楽曲を映像に組み込むとしたら、タロンはスタジオに戻って収録しなければならなかった。ブルーソロジーに関する短いシーンについても、そのようにしたよ。僕が、タロン以外の人物を起用することは絶対に無かった」

エルトンと出会うずっと前から、エガートンとフレッチャーは彼の大ファンだった。エガートンは17歳の時に、演劇学校のオーディションを受ける際、「ユア・ソング(僕の歌は君の歌)」を歌い、フレッチャーは20代中盤の頃、「ロッキー・ホラー・ショー」のオーディションを受ける際、彼もまたエガートンと同じように「ユア・ソング(僕の歌は君の歌)」を歌唱した。撮影の間、彼らは映画をプロデュースしたエルトンとその夫、デヴィッド・ファーニッシュとの関係性を構築していった。エガートンは、「彼に幻滅することなんて、一度もなかった」と振り返る。「自分のヒーローに会ってはダメだ、ってよく言うけど、エルトンの場合はそれが例外だったよ」

エガートンは、彼がピアノとともに「クロコダイル・ロック」を歌う際、ファンはエルトンが実際に宙に浮いているようなシーンに驚くかもしれないが、同時にそれを理解してもらえることを願っている。「この映画は、劇場に足を運んだときのように、想像力を飛躍させることが必要なんだ」と、彼は語る。「ウィキペディアに書かれているようなこととは違うからね」

Translated by Leyna Shibuya

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