ビリー・アイリッシュ、メンタルヘルスを語る「助けが必要だからって、弱いわけじゃない」

メンタルヘルスで悩む人々をサポートする団体「シーズ・ジ・オークワード」の公共広告動画に出演したビリー・アイリッシュ

メンタルヘルスで悩む人々をサポートする団体「シーズ・ジ・オークワード」の公共広告動画で、ビリー・アイリッシュは、自らのうつ病体験や経験を語った。「助けが必要だからといって、あなたは弱いわけじゃない」とアイリッシュは語る。

米広告協議会とのパートナーシップの一環としてメンタルヘルスで悩む人々をサポートする団体「シーズ・ジ・オークワード Seize the Awkward」が公開した新しい公共広告でビリー・アイリッシュが自身のメンタルヘルス遍歴、助けを求めること、助けることの大切さを語った。今回のキャンペーンは、不安を抱えているかもしれない友人に声をかけ、心を開いてコミュニケーションをとることを推奨している。

「『心の健康を大切にするのを忘れずに』って言われると、他の人はみんなそうしてるんだって思ってしまう。でもそれって大間違いなの」と動画でアイリッシュは言った。「私の場合は、まだ自分がOKな状態でいられるかどうかを模索している途中なんだ」。

「助けが必要だからといって、あなたは弱いわけじゃない。そう思うのは間違い。友達に『セラピストに診てもらったほうがいいんじゃない?』って言うのも、あなたが無力だからじゃない。誰かに助けを求めることは、弱さとは違う。それに、必要なときは『助けて』って言えるほうがいいし、誰かが助けを求めているなら、手を貸してあげないと。会話だってそう。最初から真面目に切り出す必要はないと思う。ただ『最近どう? 大丈夫?』ってきいてあげるだけでもいい」と会話のきっかけづくりについてもアドバイスした。

アイリッシュは、Apple Musicのラジオ放送Beats 1にてDJのゼイン・ロウに自らが経験したうつ症状や恐怖の夜についてオープンに語った。「うつ病は、私の人生のほぼ全部を支配するようになった」とアイリッシュはロウに明かした。「いままでずっと、私はメランコリックな性格だった」。

アイリッシュのニューアルバム『ホエン・ウィ・オール・フォール・アスリープ、ホエア・ドゥ・ウィ・ゴー?』もアイリッシュ自らの体験をほのめかしている。ローリングストーン誌のインタビューにてアイリッシュはこうしたテーマが人々の心に響く、と語った。「若い子たちにとって私の曲はハグなの。落ち込んだり、死にたいって思ったり、自分のすべてが嫌になったりするのは悪いことだって言う大人もいる。でも、自分と同じくらいサイテーの気分の人がいるってわかるだけでも慰められると思うんだ。癒されるんだよね」。



Translated by Shoko Natori

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