モービーの「俺はナタリー・ポートマンと付き合っていた」アピールは女性蔑視なのか?

モービーの述懐は、心変わりしたポートマンからふられるところで終わる。男性にとってふられるのは明らかに自尊心を傷つけられるものだろうが、あきらかにモービーは、世の殿方とは違って転んでもただでは起きない男のようだ。実際本人も、自分のほうが彼女と別れたいと思っていたので、破局して正直ありがたかったと書いている。「自分がどれだけ傷ついたか、彼女に言わずにすんでホッとした」と。仮に100歩譲ってモービーとポートマンが本当に交際していたとしても、この部分はもっとも信じがたい。彼は20年前のパーティで女性が着ていたドレスの色を覚えているような男なのだ。

英ガーディアン紙の記事の中でアルワ・マルワーディ記者は、モービーの最初のリアクションを「ナイスガイを気取った女性蔑視の典型」と位置づけ、彼がビーガンであることや、1999年にエミネムの女性差別的な歌詞を公然と非難したことなど、彼の様々な前衛的な経歴を挙げた。だが、モービーとポートマンが交際していたか真偽のほどはさておき、相手が公表することに同意していないのに、何十年も前の交際話を暴露するのは「ナイスガイ」とはいえない。女性をダシにして、自分が抱える不安を投影するのもナイスとはいえないだろう。


Translated by Akiko Kato

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