星野源×トム・ミッシュ対談 音楽に正直であり続けるための方法

星野源とトム・ミッシュ。2019年5月28日、都内某所にて撮影。(Photo by Masato Moriyama)

星野源とトム・ミッシュ、この二人の稀代のアーティストの邂逅は必然だったと言えるだろう。共にソウル・ミュージックやヒップホップなどの音楽からの影響を自らのフィルターを通して昇華し、ジャンルを横断するオリジナルなポップ・ミュージックを奏でている。

しかし彼らの共通点はそれだけにとどまらない。今回の対談を通してみえてきたのは、もっともっと彼らの表現の根本にあるものだった。生活と音楽が地続きにあるからこそ、その音に血の通った人肌の温もりが生まれるーー古くからの友人同士のように膝を突き合わせて、夢中になって会話を交わしていた星野とトム。限られた取材時間の中で生まれた笑顔、誠実な本音。その一部始終をここに記録する。



(星野源)Styling by TEPPEI, Hair and Make-up by Go Takakusagi
カバーオール ¥32,000(COSEI/[URBAN RESEARCH 表参道ヒルズ店 TEL: 03-6721-1683) その他スタイリスト私物
Photo by Masato Moriyama


●PROFILE

星野源
1981年、埼玉県生まれ。音楽家・俳優・文筆家。2010年、アルバム『ばかのうた』でソロデビュー。2018年、5thアルバム『POP VIRUS』をリリース。2019年2月から3月にかけて自身初となる5大ドームツアー“星野源 DOME TOUR 2019『POP VIRUS』”を開催。8月7日にこのツアーの東京ドーム公演の模様を収録した映像作品『DOME TOUR “POP VIRUS” at TOKYO DOME』が発売予定。8月30日には主演を務める映画『引っ越し大名!』の公開も予定されている。

トム・ミッシュ
1995年、イギリス生まれ。シンガー、ギタリスト、ビート・メイカー、ソング・ライター、プロデューサー。音楽一家に生まれ幼少期からバイオリンやギターなどを学ぶ。2012年頃からビート・メイキングを始め、インターネットに自身の楽曲をアップロードし始める。2014年に『Beat Tape 1』、翌年には実質的なデビュー作と言える『Beat Tape 2』を発表。2018年、待望の1stアルバム『Georgraphy』をリリースした。今回、日本では東京・大阪の二箇所で単独公演を開催、両公演をソールドアウトさせた。



トム・ミッシュ(以下、トム):その髪型、カッコいいね。

星野源(以下、星野):え、ありがとう。

トム:どんな整髪料で髪をセットしてるの?

星野:ヘア・メイクさんにやってもらったから、僕にもわからない(笑)。

トム:そうなんだ(笑)。


Photo by Masato Moriyama

星野:松重(豊)さんのラジオに出たって聞いたんだけど、どうだった?

トム:あー、源はマツと親友なんだよね。

星野:マツって呼んでるんだ(笑)。そう、Best friend(親友)!

トム:すごくいい人で、話してて楽しかった。彼とはどうやって知り合ったの?

星野:僕が主演の映画に松重さんが出てくれて。その撮影で仲良くなって。『引っ越し大名!』って映画なんだけど。コメディで……なんていえばいいかな、侍が引越しするの。

トム:へー、面白そうだね。そういえば、マツは悪役を演じることが多いって聞いたんだけど、彼は今回はどんな役なの? 悪い侍(笑)?

星野:この映画ではね、いい人。僕の上司の侍の役をやってる。

トム:もう公開されてるの?

星野:これから。今年の夏に公開になるよ。

トム:楽しみだね。

Translated by Kazumi Someya

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