サンタナを救った一曲、低迷期に大ヒットが誕生した感動秘話

カルロス・サンタナ、ロブ・トーマス、クライヴ・デイヴィス、その他「スムース」の制作の関係者たちが1999年のメガヒットの実現がいかに困難を極めることであったかを語る(Frank Micelotta/Getty Images)


ランバーグ:ロブに曲を送って「カルロスについての歌詞を書くのではなくカルロスがどんな人かが伝わるような歌詞を書くといいだろう」と伝えると、彼は「わかった」と言った。

ロブ・トーマス:ツアーが終わってソーホーの家にいたら、カルロスのアルバムのこの曲を作ったイタール・シャーから電話があったんだ。最初は俺も作家として参加するだけで歌う予定はなく、これが人のために何かを書く初めての機会になるはずだった。マッチボックス・トゥエンティーで何度かカルロスも出ていたフェスに出たことはあったけど彼に実際に会える機会はなくていつも残念に思っていた。だから、これはカルロスに会うためのいいきっかけになるって思ったんだ。

シャー:ピートにデモを持っていった時、彼は「曲はすごくいいと思うし、一部のメロディーもいい。でも、このバッキング・トラックだけをロブ・トーマスに渡したらどうなるだろう?」と言った。私はあまり乗り気ではなかった。ロブの才能は知っていたけど「3 AM」以外の曲をあまり知らなかったんだ。だから、私は「マッチボックス・トゥエンティーとサンタナ?わかった、違和感はあるけど、好きにしたらいい」って感じだった。



トーマス:この曲は独特な曲だった。部屋でパーティをしているような曲だった。俺の妻(マリソル、当時のフィアンセで1999年後半に2人は結婚)が、ある午後に出かけて行って、俺は家にいた。「smooth(魅力的だ)」っていう歌詞のパートが最初に思い浮かんだと思う。カルロスのことを考えていたんだ。カルロス・サンタナを思って「あなたはとても魅力的だ」って歌詞が出てきた。それから「君のラジオで俺のリズムが流れる」って歌詞が出てきて。でも途中で自分にはとても魅力的なラテン系のガールフレンドがいることに気がついて大量のアイデアが湧いてきたんだ。彼女はクイーンズ出身でもスパニッシュ・ハーレム出身でもなかったけどそれ以外はそのとおりで、最終的には彼女についての曲になった。それまでにも2人の喧嘩についての曲はあったけど、これは俺たちのいい面についての曲だったから彼女も気に入ってくれたよ。

ガンバーグ:今はロブの奥さんだけど当時まだガールフレンドだったマリソルがスペイン系だってことを、私はエヴァンから聞かされてなかったが、だからこそ、ロブは「ルーム17」の曲を聞いた時、彼女へのラブレターを書こうという気になったんだと思う。もし、彼のガールフレンドがスペイン系でなかったら、「スムース」は生まれていなかったかもしれないね。

何日か後にエヴァンから電話があって「今日の午後、私のオフィスに来られるかい?ロブが書いた曲を歌ってくれるんだ」と言った。私はエヴァンのオフィスに行って初めてロブに会った。ロブは「ルーム17」の曲につけた歌詞を書いたノートを取り出し歌い始め、歌い終わると私とエヴァンを見た。私が「うん、すばらしい。でも、まだ完璧ではないかな。サビがもの足りないのかな。サビをもう1度歌ってくれないかい?」と言うと、ロブは「もちろん」と言い「もしこの人生が良くないというなら…」と歌い始めると、私は「サビっぽくない気がする。Bメロっぽく感じるね」と言った。立派なことにロブは私を見て「わかった。これはBメロとして使うよ。(サビには)何か思いつくか試してみるよ」と言ったんだ。

Translated by Takayuki Matsumoto

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