譜久村聖と小田さくらが明かすモー娘。ライブの舞台裏

左:小田さくら 右:譜久村聖(Photo by Masato Moriyama, Styling by Ayako Udagawa, Hair and Make-up by Akiko Hachinohe)



卒業メンバーの見送り方

ーYOSHIKO先生は、道重さんという大きな存在がいなくなって、その後に卒業するメンバーが続き、一時期はどうなっちゃうのかと思ってたけど、去年のツアーで一皮剥けたというか、ここまで上り詰めたのは本当に凄いと思うとおっしゃってました。当事者としてはどういう感覚ですか?

譜久村 卒業したメンバーがやってきてくれたことってすごく大事に思えるんですよ。例えば、鈴木香音ちゃんは目立ったソロパートはなかったけど、ユニゾンパートで全体をすごく支えてくれていたことを卒業する前から体感してたので、実際にいなくなったときのスカスカ具合が凄かったんです。でも、卒業した人たちがやってくれていたことを、今度は自分たちがやらなきゃっていう気持ちで自分は成長できたのかなって思ってます。

小田 道重さんの卒業のときは「いなくなったら大変!」って思ってたんですけど、もし道重さんがあのタイミングで卒業していなかったら私たちはもっと成長してなかったと思います。

譜久村 きっと頼りっぱなしだったよね。

小田 あと、道重さんが卒業していなかったら、道重さんのように表情で魅せるメンバーがいないことに気付かなかったと思います。今思うと、道重さんは私たちを育てるためにあのタイミングで決断してくださったのかなって。

ー道重さんの卒業以降、2015年に鞘師里保さんと鈴木さん、2017年工藤遥さん、2018年尾形春水さん飯窪春菜さんとツアーのたびに卒業が続きましたけど、卒業を見届ける心境はどういうものですか?

譜久村 やっぱり一人一人ちゃんと送り出してあげたいっていう気持ちがあるので、そこにかける熱量は凄いと思います。でも卒業後のことも大事で、今は工藤遥ちゃんが卒業したときから減っていくだけで増員がなかったので、そのたびにフォーメーションを修正するんですけど、ファンの方に「減ったな」って思われないように頑張らなきゃなっていうのは毎回思ってますね。でもそっちに追われ過ぎることで、卒業メンバーの送り出し方が疎かになってもいけないから、今はこの子のことをしっかり考えて、それが終わったらすぐに切り替えるっていうその切り替えがめちゃめちゃ大変ですね。私は飯窪春菜ちゃんとは一番近い期でやっていたので、3〜4日会わないだけで寂しい気持ちになっちゃって、ファンの方が言うロスみたいな状態になりました。

小田 私は後輩の卒業が一回だけあって、あとは全部先輩の卒業を見送っているんですけど、先輩の卒業のほうが納得できるんですよね、自分より前からいる方々だから。けど、後輩を見送るときにその子の背中をうまく押してあげなきゃいけないっていう気持ちにはなります。自分が後輩の尾形の卒業を見送るとはこれっぽっちも思ってなかったので、これからもそのつど考えることがあるんだろうなって思いますね。先輩に対しては自分がいつか見送る人という感覚が無意識のうちにあるけど、私は9期さんと10期さんにめちゃくちゃ育ててもらったので、卒業するってなると寂しさがありますね。でも、そういうときもあれば、その人があまりにも晴れやかでいたら、「楽しんで行ってきてください!」みたいな気持ちになります。

譜久村 はるなんは晴れやかだったよね。

小田 晴れやかでしたね。

ー卒業公演となると、やっぱり特別な感情が湧いてくるものですか?

譜久村 そういうのはありますね。普段は曲の世界観を大事にしようと歌ってた楽曲で急に何かがリンクして寂しくなったり。

小田 ただ明るくて楽しい曲だと思ってたのが、卒業公演になったとたんに「こんな歌詞だったっけ?」みたいな。

譜久村 私、新曲の「フラリ銀座」で泣いたんですよ。「フラリ銀座」ですよ? この曲では私の後ろに飯窪春菜ちゃんがいてお互い見合うところがあるんですけど、見終わった後に振り向いて「全てこのままで時よ止まれ」って歌う場面で泣けてきちゃって。そこで泣いたっていうことに自分でもびっくりしました。

小田 私たちもびっくりした、譜久村さんの声が震えてて。

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