漏洩した英国の極秘書類、大使が政府へトランプを「無能」「不適任」と報告

ホワイトハウスの南側芝生で記者たちに話をするドナルド・トランプ大統領(Evan Vucci/AP/Shutterstock)

英タブロイド紙デイリー・メールが入手した漏洩書類によると、駐米英国大使はトランプ政権のことを「危険な内紛とカオス」「無能」「不適任」という言葉を用いて、報告をしていたということが明らかになった。

駐米英国大使キム・ダロックはドナルド・トランプを「無能」で、「不安定」で、「不適任」と見なしていると、イギリスのタブロイド紙デイリー・メールが入手した漏洩書類に書いてあったという。

同紙によると、ダロック大使が大使館の極秘外交経路を経由してロンドンへ送信した報告内で、ホワイトハウスを「独特の機能障害を起こしている」と表現し、トランプの政治生命は「不名誉な形」で終わる可能性があると記していた。

また同大使は、トランプ政権では「危険な内紛とカオス」と「刃物を使ったケンカ」がはびこっており、「信用できないロシア人たち」に借りがある可能性を捨てきれないとも書いている。

ダロック大使の報告の中には、「この政権が今後、現在よりも正常に機能するとは到底思えない。つまり、政権内の機能障害を克服し、予測不可能な現状を脱し、派閥分裂が減少し、ずさんで無能な外交手段が改善されるとは考えられない」という表記もあった。

イギリスの外務英連邦省はデイリー・メール紙のこの記事に関する声明を出したが、ダロック大使の報告の存在は否定しなかった。

この声明には、「イギリス国民は、各国に駐在する大使が本国の大臣に対して、駐在する国の政治に関する正直で率直な評価を伝えることを期待している。大使たちの見解が本国の大臣や政府の見解と同じというわけではない。しかし、大使は率直な意見を本国に伝える仕事で報酬を得ている。これと同じように、駐英米国大使は英国議会の政治や政治家についての評価を本国へ伝えるはずである」と書かれている。

Translated by Miki Nakayama

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