FOXニュース、仏W杯米国勝利後の生中継で「ファック・トランプ」の大合唱を放送

フランスのリヨンにあるバーから生中継を行っていたFOXニュースの上級外国特派員グレッグ・パルコット

FOXニュースの上級外国特派員グレッグ・パルコットは、FIFA女子ワールドカップのアメリカ対オランダ戦でアメリカが勝利したあと、フランスのリヨンにあるバーから生中継を行っていた。するとバーの中である大合唱が沸き起こり、スポーツ中継が一気に政治色を帯びた。

「たった今、新たな歴史が刻まれました! 我々はここフランスのリヨンにあるスポーツバーにいます。彼らの歓声をお聞きください」とパルコットが言ったのだが、そのとき、すでにバーの客たちが興奮気味に「ファック・トランプ! ファック・トランプ! ファック・トランプ!」と大声で合唱していたことに、彼は気づいていなかった。

客の合唱に気づいて、その声をかき消そうと、パルコットはスポーツバーの中から中継した経緯を説明し始めた。「我々はスポーツバーの中にいます。中継は、野外からの行うつもりでしたし、試合を映したスクリーンの前で行うつもりでした」と。しかし、時すでに遅しーー。この時点で、米国の現リーダーの贔屓チャンネルは「ファック・トランプ!」と大合唱するバーを全米に放送した後だった。

これ以前に、トランプはアメリカ代表チームのスターの一人で副キャプテンのミーガン・ラピノーと反目していた。ラピノーは「あんなホワイトハウスなんて行かない」と言い、W杯に勝ってもホワイトハウスへの招待は断ることを明言したことが始まりだった。もちろん、ドナルド・トランプ大統領がお得意のTwitter攻撃をしないはすがなく、「ミーガン、大口を叩く前に勝つべきだな! まずは仕事を片付けろ!」と反撃したのである。

そして、同じツイートで、「勝敗に関係なく」代表チームをホワイトハウスに招待すると続けたが、7月6日、ラピノーは大統領の招待に応じる選手がいるとは思えないと述べた。

「この件について全員とは話していないけど、私は絶対に行かない。アリ・クリーガーも行かない。それ以外の選手で万が一行く人がいたとしても、多くはないはず」と、ラピノーがAFP(フランス通信社)に語った。

Translated by Miki Nakayama

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