ローリングストーン誌と8人の識者が選ぶ2019年上半期ベスト

6.渡辺志保



音楽ライター。主にヒップホップ関連の文筆や歌詞対訳に携わる。これまでにケンドリック・ラマー、エイサップ・ロッキー、ニッキー・ミナージュ、ジェイデン・スミスらへのインタビュー経験も。block.fm「INSIDE OUT」を始め、ラジオMCとしても活躍中。共著に『ライムスター宇多丸の「ラップ史」入門』などがある。
※Rolling Stone Japanでの執筆記事一覧

◎ベスト・アルバム

●YG『4REAL 4REAL』
●タイラー・ザ・クリエイター『IGOR』
●2チェインズ『Rap Or Go To The League』
●デンゼル・カリー『ZUU』
●ミーガン・ジー・スタリオン『Fever』
●フレディ・ギブス&マッドリブ『Bandana』
●スクールボーイQ『Crash Talk』
●リトル・シムズ『GREY Area』
●NAV『Bad Habits』
●ブギー『Everythings for Sale』



◎ベスト・ソング

●J.コール「Middle Child」
●ブルーフェイス「Thotiana (Remix) feat. Cardi B & YG」
●プライズ「Drip 4 Sale」
●リゾ「Exactly How I Feel feat. Gucci Mane」
●ダベイビー「Suge」





◎コメント

今回の個人選には入れなかったけれど、何といってもリル・ナズ・X「Old Town Road」のチャート制覇(現時点で13週連続1位!)は今年上半期のヒップホップ・シーンきっての話題に。しかし、カニエ軍団の連続リリースやドレイクの2枚組作品、ケンドリック・ラマーのピュリッツァー賞受賞などのトピックが続いた昨年の上半期と比べると、いささかおとなしかったな、というのが個人的な印象です。ただ、アメリカのヒップホップ・シーンにおいてもUKラッパーたちの作品が高く評価されたり、フランスやドイツなど、欧州諸国のラッパーたちの曲がストリーミング・チャートで上位に登ったりと、より大きな地殻変動が発生している時期なのかな?とも思う。この流れに乗って、ますますアジアのヒップホップ・シーンも存在感を増していってほしいなと願います。そして、みんな平和に過ごしてほしい。

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