トランプ大統領のスピーチライターが「人種差別的ツイート」を釈明

スティーヴン・ミラー氏(YouTubeより)

米ホワイトハウス制作担当上級顧問で、スピーチ原稿を担当するスティーヴン・ミラー氏は、最近のドナルド・トランプ大統領の人種差別発言の火消し役を任され、「Foxニュース・サンデー」にゲスト出演した。

司会のクリス・ウォレス氏は、大統領の最近の人種差別的なツイートを紹介した。その後ウォレス氏は、過去10年にわたる大統領の人種差別的な発言を集めたモンタージュ映像を流し、ミラー氏に尋ねた。「これらを人種差別的ではないと見なすべき理由は何でしょうか?」

当然ミラー氏は話題をそらし、大統領が人種差別的かという質問を民主党に関する話題にすり替えた。「“人種差別的”という言葉は、この国の左派である民主党が多用しすぎて、もはやレッテル化しています。彼らは自分たちと異なる意見の人々や、彼らが聞きたくない話を黙らせ、罰し、抑圧するためにこの言葉を使っています。でも現実は、今の大統領はアメリカ全国民の大統領なんです」とミラー氏。



するとウォレス氏は反撃し、明らかに人種差別的な発言を列挙し始めた。だがミラー氏は、トランプ氏は民間人としても大統領としても、客観的に人種発言をしたのだと主張を変え、無駄な努力を繰り返した。「非難した相手がたまたま肌の色の違う人だったからといって、人種差別的な発言だという意見にはまったく同意できませんね」

ミラー氏はさらにこう続けた。「肌の色にとらわれない社会を望むのなら、移民政策を批判しても、他人の意見を批判しても構わないでしょう。どこで生まれたのかと尋ねても、人種差別とはみなされないはずです」

ウォレス氏はそれでも納得せず、こう答えた。「つまり、『生まれた国へ帰れ』と言っても構わないと?」

ミラー氏はトランプ氏を擁護しようとして、先週の政治集会で聞かれた「彼女を追い返せ」という野次と大統領は無関係だと言った。この点に関しては大統領の立場は二転三転しており、最初は政権内部や党内部の複数の人間からの批判を受け、発言を撤回した。ミラー氏はこう言った。「話の核心にようやく触れることができて、嬉しいですね。『彼女を追い返せ』という野次に関しては、大統領も反対だとはっきり言いましたよ」

そしてウォレス氏はミラー氏にこう言った。「失礼ですが、(トランプ大統領は)13秒間も放置していたんですよ。野次が収まったのは、彼が演説を再開した時だけです」

Translated by Akiko Kato

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