ウィーザーのリヴァース・クオモが語る、科学的に作るセットリスト

「Burndt Jamb」(2002年)

オーディエンスの真ん中に組まれた小さなステージへの移動が完了すると、クオモは「Island in the Sun」とA-haの「Take on Me」のアコースティックバージョンを演奏し、ふたたびメインステージに戻る。そのあいだ、バンドメンバーは『Maladroit』に収録されている「Burndt Jamb」の演奏でその場をつなぐ。「ほかのメンバーがはじめたんだ。理由はわからないよ」とクオモは語る。

「Feels Like Summer」(2017年)

「演奏していて、いちばん楽しいと思える曲」とクオモは語る。「ものすごいグルーヴがあって、ここからエンジン全開って感じ。爆発ごとに周りの温度が30度高くなる気分だ」。

2018年8月17日、米ウィスコンシン州ミルウォーキーのイーグルズ・ボールルームでのライブのセットリストの写真(撮影:サーシャ・レッカ)

「Africa」(2018年)

本編ラストを飾るのは、意外にもTOTOのカバーだ。「『Africa』について言えること?」とクオモは問いかける。「ウィーザーバージョンを除いても、これは莫大なインパクトを与えた曲だ。聴いた人の数を考えると、20世紀でもっともビッグな曲と言ってもいい! ビートルズもマイケル・ジャクソンも、みんなTOTOの『Africa』と比べるとかすんでしまう」(Spotifyの数値を急いでチェックしたら、これが本当であることがわかった)。

だからといって、クオモは「Africa」のカバーが10年間におけるウィーザー最大のヒットとなり、2018年の夏にオルタナティブラジオのオンエアチャートで最終的に1位を獲得するなんて思ってもいなかった。「1分くらいはけっこうアクセスが集中すると思ってたけど、24時間も経たないうちにこうしたラジオ局がオンエアしはじめた。シングルとしてどのラジオ局にも提供しなかった。ただ、自然と爆発的にヒットしたんだ。この曲が成功を収めるあいだも、他人事のようにはたから見ていたよ」。

「この曲が大好きで、演奏できてほんとうに嬉しい。でも、不思議と意見が分かれるみたいだ。理由はよくわからないけど、この曲が大好きだと言ってくれる若い人がいる一方、もっと年齢が上のウィーザーファンからは『オッケー、でもなんか変』って思われてるみたい」。

「Pink Triangle」(1996年)

「『Pink Triangle』はワイルドカードだ」とウィーザーのミルウォーキー公演のアンコールの1曲目についてクオモは言う。「わりと小さな会場でまたライブをするのは楽しかった。みんなが汗と熱気でぎゅうぎゅう詰めのなか、『Pinkerton』でロックする。これ以上最高なものはないだろ?」

「Say It Ain’t So」(1994年)

「もう1曲プレイするなら『Say It Ain’t So』がぴったりだ」とクオモは言い足す。「ライブを通じてあまりにたくさんのエモーションを感じてきた。それを一層ヘビーに仕上げてくれる唯一の曲がこれさ」。

Translated by Shoko Natori

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