なぜアーティストは壊れやすいのか? 精神科医・本田秀夫と手島将彦が音楽業界を語る

左から、『なぜアーティストは壊れやすいのか?』著者の手島将彦と精神科医の本田秀夫

2019年に入り、マック・デマルコ擁するカナダのインディレーベル「ロイヤル・マウンテン・レコーズ」が、所属ミュージシャン全員にセラピー治療代などメンタルヘルスにかかる費用を1500ドル(約15万円)まで支給するプランを発表、イギリスやオーストラリアではミュージシャン専用の電話相談窓口が開設されるなど、アーティストとメンタルの問題は一層重要視されている。日本ではまだそうした大きな流れは本格化していないが、アーティストとメンタルの関係は切っても切り離せないトピックであり、業界関係者も目を背けずに考えることで、音楽産業はより建設的なものになっていくことに違いない。

そんな中、音楽学校教師で産業カウンセラーの手島将彦が、書籍『なぜアーティストは壊れやすいのか? 音楽業界から学ぶカウンセリング入門』を、9月20日にSWより発行した。様々なミュージシャンたちのエピソードをもとに、カウンセリングやメンタルヘルスに関しての基本を語り、どうしたらアーティストや、その周りのスタッフが活動しやすい環境を作ることができるか音楽業界を通して考察した1冊となっている。

同書籍の発売を記念し、精神科医の本田秀夫を迎え、著者の手島とともに対談を行った。2人は2016年に共著『なぜアーティストは生きづらいのか? 個性的すぎる才能の活かし方』を執筆した仲で、どちらも音楽好きで気心知れた関係とも言える。CDからデジタルへ、産業が変わっていけばアーティストのメンタルは絶対に影響を受ける。そんな中でアーティストは、そして周りのスタッフたちはどうすべきか。今一度見直す機会になる対談となった。

Rolling Stone Japan 編集部

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